出版社内容情報
自然の岩壁などに彫像された石仏=「磨崖仏」をめぐる旅。福島各地に点在する、古人の祈りの象徴を渾身の撮り下ろし写真で紹介。〈一千年余眠っていた「福島の磨崖仏」〉
福島に残された石仏や磨崖仏を知る人は少ない。南相馬市の大悲山石窟は日本の三代石仏と言われてきたが、知る人は少ない。東日本大震災後の発掘調査で、平安時代初期にさかのぼるものだということが近年の確認された。この地域には我が国でも珍しい装飾古墳や出土遺物など、南東北の古代が凝縮されている。中国・龍門石窟の盧舎那仏に似た7mもの千手観音坐像、自然石に彫られた十数体の石仏群、横穴墓を用いた磨崖仏など、六世紀以来のこの地域に残された歴史の連続面を、渡来文化との関係を交えつつ論じた意欲作。写真は名カメラマン大屋孝雄氏による撮り下ろし、磨崖仏に魅せられた古民芸研究家の尾久彰三氏による寄稿も収録。
青木 淳[アオキアツシ]
著・文・その他
大屋孝雄[オオヤタカオ]
著・文・その他/写真
内容説明
福島の地に点在する、自然の岩壁や石に彫られた古い磨崖仏。日本三大石仏の一つといわれる大悲山の石仏をはじめ、「円空や木喰にも劣らない」美を秘めた江戸期の石仏をあわせ、ダイナミックなその光景を撮り下ろし写真で紹介。
目次
大悲山の石仏
吉名の岩屋堂磨崖仏
塩崎岩屋堂磨崖仏
和田大仏
日渡の大仏
久保磨崖仏
住吉遍照院磨崖仏
清水の地域菩薩像磨崖仏
馬落の磨崖仏
真福寺磨崖仏〔ほか〕
著者等紹介
青木淳[アオキアツシ]
1965年東京都生まれ。専攻は日本美術史。国際日本文化研究センター客員助教授、高知女子大学大学院助教授を経て、多摩美術大学美術学部教授。博士(学術)。高知県地域文化遺産共同調査・活用事業プロジェクト代表
大屋孝雄[オオヤタカオ]
1955年東京都生まれ。写真家。日本各地の美術品・工芸品(国宝から民具まで)を対象とした美しい写真で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。