出版社内容情報
吉田簑助氏の芸の魅力と、文楽の女たちの思いや、舞台のありようなど、五十年来の友人・山川静夫氏が余すところなく描きだします。〈愛に生き、恋に生きた文楽の女たちを遣う第一人者・吉田簑助の世界〉
〈ひたすら耐える薄幸の女郎から極道の妻まで、多彩な女たちをめぐる芸談集〉
ただひたすらに耐える女、どこまでも男運の悪い女、思い切ったら強い女……、文楽には個性的な女性があふれています。吉田簑助氏の芸の魅力と、文楽の女たちの思いや、舞台でのありようなど、五十年来の友人である山川静夫氏が余すところなく描きだします。舞台を生き生きと写した図版も秀逸。文楽の女の魅力にあふれた一冊です。
吉田簑助[ヨシダミノスケ]
山川静夫[ヤマカワシズオ]
青木信二[アオキシンジ]
内容説明
男の身勝手や義理に翻弄される、美しくて、愛しくて、そして哀れな文楽の女たち。
目次
梅川(冥途の飛脚)
おかる(仮名手本忠臣蔵)
お吉(女殺油地獄)
小春(心中天網島)
お駒(恋娘昔八丈)
静御前とお里(義経千本桜)
お園(艶容女舞衣)「酒屋」
対談 お園と人形遣い
人形細工師 大江巳之助さん
お染(染模様妹背門松)「蔵前」
お辰(夏祭浪花鑑)
お谷(伊賀越道中双六)「岡崎」
お千代(心中宵庚申)「上田村」
お初(曾根崎心中)
お半(桂川連理柵)
政岡(加羅先代萩)
操(絵本太功記)「尼ヶ崎」
おみつとお染(新版歌祭文)「野崎村」
深雪(生写朝顔話)
お三輪(妹背山婦女庭訓)
八重垣姫(本朝廿四孝)「十種香」
夕霧(夕霧阿波鳴渡)
著者等紹介
吉田簑助[ヨシダミノスケ]
昭和8年(1933)、文楽人形遣い・桐竹紋太郎の息として生まれる。昭和15年(1940)、吉田文五郎に入門、同17年紋二郎と命名、同23年桐竹紋十郎門下となる。昭和36年(1961)三世吉田簑助を襲名。当代随一の女形人形遣いとして活躍。平成6年(1994)、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。同8年紫綬褒章、同9年芸術院賞、同21年文化功労者として顕彰。同24年芸術院会員
山川静夫[ヤマカワシズオ]
昭和8年(1933)静岡市生まれ。昭和31年(1956)、アナウンサーとしてNHKに入局。NHK特別主幹を経て平成6年(1994)よりフリー。現在は、エッセイストとして執筆・講演活動など多岐にわたって活躍中。『名手名言』で平成2年度の日本エッセイストクラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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qoop
はちがみっつ
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