出版社内容情報
狂言・歌舞伎・文楽、松尾芭蕉に夏目漱石。古今の書物に登場する「茶の湯」を読みとく新視点のブンガク講座。狂言・歌舞伎・文楽や、松尾芭蕉『笈の小文』、夏目漱石『草枕』など、近世から近代の文学作品には意外と茶の湯が登場します。自身も茶道の稽古を積む著者が、軽妙な筆致で茶の湯ブンガクの世界を案内。「サムライにとって茶の湯は出世のツールだった!?」「正岡子規が茶懐石の味噌汁を考察!?」など、思わぬ茶の湯のあり様や文学者の姿、そしてちょっと現代の茶の湯に通じる教訓も読みときます。
石塚 修[イシズカオサム]
筑波大学教授
内容説明
狂言・歌舞伎・文楽、松尾芭蕉に夏目漱石。古今の書物に登場する「茶の湯」を、現代語訳と軽妙な語り口で解説する新視点のブンガク講座。茶席で思わず話したくなる茶の湯の教養が詰まった珠玉の17作品。
目次
1章 文豪たちも茶の湯が気になった!?(ビックリ!?俳人の懐石初体験「墨汁一滴」正岡子規著;文豪もお稽古場で叱られた!?「草枕」夏目漱石著;茶室の暗さは日本美の根源だ!「陰翳礼賛」谷崎潤一郎著;ノーベル賞作家が語る!日本美「美しい日本の私」川端康成著)
2章 江戸ブンガクでは茶の湯は常識!?(茶の湯ばなしで若様教育!?「醒睡笑」安楽庵策伝著;道具にとらわれる茶人を一喝!?「可笑記」如儡子著;遊女を射止めた真の文化人!?「にぎはひ草」灰屋紹益著;茶会の成功談、失敗談!?「西鶴諸国ばなし」井原西鶴著;利休の亡霊に叱られる!?「風流茶人気質」永井堂亀友著)
3章 俳諧は茶の湯に通ず!?(俳聖も利休にあこがれた!?「笈の小文」松尾芭蕉著;発見!?文学ゆかりの茶道具「風俗(本朝)文選」森川許六編
茶人の逸話を一句に込めた!?「新花摘」与謝蕪村著
俳諧を茶道普及のツールに!?「不白翁句集」川上不白著)
4章 古典芸能にも茶の湯が!?(茶を点てて倒れた大茶人!?狂言「通円」;武士も茶の湯で出世!?「鑓の権三重帷子」近松門左衛門著;江戸城の茶の湯番が大活躍!?「天衣紛上野初花」河竹黙阿弥著)
付録 「茶人つれづれ草」(抄訳)省吾庵主人著
著者等紹介
石塚修[イシズカオサム]
1961年、栃木県生まれ。86年、筑波大学大学院修了。博士(学術)。筑波大学人文社会系教授。2014年度、第25回茶道文化学術奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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