出版社内容情報
歴史・地名・習俗・食べ物はじめ、京都周辺に見られる素朴な疑問、身近な100の「謎」について分析し、解説する一冊。
1200有余年の京の都には、積み重ねられたさまざまな事跡があります。その事跡は知られていても、何故そのようなことが起こったのか、何故そのように伝わっているのか、ふとたずねられたとき説明できないことも多々あります。そういった京都の謎・素朴な疑問を、「1章 歴史・史跡」「2章 神社仏閣・信仰」「3章 芸術・文化」「4章 伝説・地名」「5章 年中行事と生活文化」の5章にわけて分析し、解説する一冊です。2013年4月から2015年3月まで、読売新聞(関西版)夕刊の週1回の連載「謎解き京都」の単行本化。
内容説明
長きにわたり都であった京都は、謎の宝庫。町を歩くと、さまざまに繰り広げられたであろう歴史の一場面に遭遇し、謎の迷宮へ誘い込まれます。迷宮京都、「謎解き」からはじまる京都案内です。
目次
謎解きその1 歴史・史跡(渡来人 都に何人住んでた?;はかなき宇治橋 愛されて ほか)
謎解きその2 神社仏閣・信仰(願いが通る「千本鳥居」;白峯神宮にサッカーの神? ほか)
謎解きその3 芸術・文化(龍谷大学 374年継ぐ精神;笑顔で難問 数学は「数楽」 ほか)
謎解きその4 伝説・地名(「丸」で始まるわらべ歌;闇で遭遇 異形の恐怖 ほか)
謎解きその5 年中行事と生活文化(祇園祭彩る異国風情;五山の送り火 始まりは ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
m
4
読売新聞に掲載されていた京都のコラム。謎解きというほど大仰なものでもないような。想像していたものと違ったので、読みにくく感じた。新聞の一部分として毎日読むのは面白いかもしれないが、このコラムだけを一度にたくさん読むと疲れてしまう。まさに"ほっこり"した。2016/02/23
まっちゃん
3
京都本19冊目。11月の間は京都にいて、いろいろ忙しくしてましたが、この本だけは読み切ることができました。さまさまな厚みを感じますね。紅葉も良かったですし、保津川下りもできて良かったです。まだ自分の中で言語化できていないのですが、他の場所と京都にいる時に感じる明らかな違いというものがあるので、今後それが何なのかということを言葉にすることができたらと思ってます。2021/11/20
totuboy
2
新聞に連載された京都府民もおそらく知らないであろう京都のちょっとした謎について、解説している。京都人は「いけず」といわれているが、そもそも広辞苑の意味とは違う、京都人の気遣いである、という話が面白かった。「千本」の由来、東本願寺の横の道はなぜDの形に曲がっている?という言われてみれば、と思うネタも面白かった。2023/10/29
joyfuton
2
京都の地名、お菓子、神社仏閣の説明から、「さきの戦争は応仁の乱か」「鴨川付け替え説」など、変わった疑問まで、京都の様々な謎について解説している。読売新聞が調べたものなので、研究者の説が複数載っていたり、時事ネタやインタビューなどもあり情報が豊富だった。東海道線の開通によって様々な京野菜や京菓子が脚光を浴びるのが面白い。「物に宿るストーリーが伝統・伝説を創る」という主張も面白かった。2016/01/24
ターさん
1
以前、京都に行ったのは何時のことだろう。1年近くなるのでは。こんなに長く行かないなんて。せめて、このような本で慰めとしたい。ブラタモリのような豆知識を頭に入れておこう。もし、誰かと一緒に京都を巡ることがあれば、知ったかぶりをして披露することにしよう。覚えていることができればね。寺院にイチョウの木が多い理由が分かった。錦小路が昔は「糞の小路」という名前で呼ばれていた。高瀬舟は基本物資のみを運び、例外として罪人や伏見稲荷の初午詣の客を運んだ。なーふるど。キョートマンさん、百万遍の辺りは変わりはないでしょうか?2021/02/15