出版社内容情報
明治維新の魁と呼ばれる天誅組の変より150年。その実態を検証し、事件の意義をさぐる。
〈天誅組決起150年記念出版〉
〈義挙とも暴挙とも呼ばれる天誅組の変の実態を詳らかにした一冊〉
幕府の直轄領であった大和五條(奈良県五條市)は現在でも穏やかな地方都市ですが、文久3年(1863)8月17日、尊王倒幕を目指した一団によって突如占領されました。「天誅組」と呼ばれたその一団は、幕府に追討を命じられた諸藩の包囲を受け、約40日にわたって西吉野、十津川と転戦し、東吉野で壊滅します。しかし、彼らが目指した倒幕は5年後に実現し、明治維新を迎えることになりました。「維新の魁」とも呼ばれる彼ら天誅組の実態を詳細にまとめた一冊。
【著者紹介】
「維新の魁・天誅組」保存伝承・顕彰推進協議会 特別理事
内容説明
風雲急を告げる幕末、尊王攘夷の大義を掲げて挙兵した皇軍御先鋒・天誅組。
目次
第1章 天誅組の同志
第2章 挙兵への道程
第3章 挙兵前夜
第4章 五條決起
第5章 八月十八日の政変
第6章 高取城下の戦い
第7章 追討軍との攻防
第8章 解散と敗走
第9章 一党壊滅
第10章 維新の魁
著者等紹介
舟久保藍[フナクボアイ]
昭和47年(1972)生まれ。吉見良三門下として幕末史、主に天誅組の研究に専念している。現在、「維新の魁・天誅組」保存伝承・顕彰推進協議会特別理事、天誅組大和義挙百五十年記念事業実行委員会特別委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shoji
46
「天誅組の変」の詳細記録である。尊皇攘夷派浪士が大和(奈良)において、討幕し新政府を作るべく決起した。幕府方は諸藩に天誅組討伐を命じた。文字通り、血で血を洗う戦いが大和(奈良)で繰り広げられた。天誅組浪士は最後まで幕府方に抵抗するも、現代でさえ陸の孤島である紀伊半島の最深部、深山幽谷の地で終焉を迎えることになった。長州・薩摩・土佐といった藩が勢いづき討幕を成し得たのは天誅組の変の僅か5年後。天誅組の変で幕府方が敗退していれば、歴史はどう変わったのであろう。歴史の機微を感じた一冊だった。2019/05/11
寺谷まり子
0
天誅組の教科書。2013/06/29
未到散人
0
十津川村を含む全体図が欲しかった。位置関係がよく分からない。明治天皇は中川忠光暗殺を知りながら長州人と接していたという。非情な世界。偽物説もありうるのかも。2013/04/17