内容説明
平城遷都と同時に創建された千三百年の古寺。その受難と復興の歴史をくぐり抜けて伝来した、珠玉の仏像群。
目次
巻頭エッセイ 両極の仏像群
現代へのメッセージ スケッチ興福寺
興福寺の歴史(1)皇室と藤原氏が支えた古代寺院
興福寺の歴史(2)中世以降の受難と復興
山階道理
興福寺文学散歩
数奇な運命の興福寺古代彫刻
大乗院の庭園―庭が伝える門跡寺院の姿
寺院の祭礼「春日若宮おん祭り」
著者等紹介
森谷英俊[モリヤエイシュン]
1949年、神奈川県生まれ。興福寺執事長。1973年、法政大学法学部卒業。1989年、興福寺責任役員、執事。1991年、慈恩会竪義加行(じおんねりゅうぎけぎょう)成満。興福寺子院大聖院住職。2001年より現職。2004年、山田寺住職兼務
いとうせいこう[イトウセイコウ]
1961年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。出版社勤務を経て、作家・クリエーターとして、活字、映像、音楽、舞台、新メディアなど、あらゆるジャンルを超えて、幅広い表現活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
93
やっぱり阿修羅、でも実は迦楼羅が好き。 通は須菩薩だそうで。いとうせいこう(巻頭エッセイ)と同じく、龍燈鬼も捨てがたい。 色々いらっしゃるのでミーハー的に楽しめますね。 南円堂特別開帳の時の靴袋を何気に忘れてバックに使ってて、この間街で知らない人から”それ、特別な奴ですよね!僕も持ってます!”と感動?されました。2021/04/15
rinrinkimkim
4
読んだ。と言うよりも見た。ですが・・・いとう氏が阿修羅について「言うに言われない表情」と書かれて秀逸。この阿修羅は元は西金堂に置かれてた。せ・西金堂?ってことは光明が作らせたわけか。本書後半には作家先生と興福寺の関わりの文章。川端が興福寺を書いているとかで本書を図書館へ帰しがてら「舞姫」借りてきました。早速読もう。秋風や囲いもなしに興福寺(正岡子規)言うに言えない景色ですねぇ。早く行きたいな~藤原寺♪2020/07/15
ohmi_jin
0
何度行ったかわからないくらい行っている興福寺について。見仏記で有名ないとうせいこうさんのコラムもある。現在の奈良公園及びその周辺の公的施設はほとんどが元は興福寺の境内内。現在の奈良公園と一体化した不思議な境内は興福寺側にとって本意ではなかろうが、市井に寄り添うお寺の形でもあるような気がする。2015/01/15