内容説明
きっちりと役割分担されている能楽界。シテ方・ワキ方・狂言方・囃子方(笛・小鼓・大鼓・太鼓)。調和の中にそれぞれの役割が全うされたとき、素晴らしい能が生まれます。その一瞬を目指し、日々研鑽を続ける能役者の心の声から見えてくるものがたくさんあります。達人が語る能のいろは。
目次
第1章 能のこころ(現在に受け継ぐお能の心持ち―笛方一噌流・藤田大五郎;能のふるさと、奈良で伝える―シテ方金春流・金春欣三;いい音を出す醍醐味―小鼓方幸流・曽和博朗;舞金剛の真髄―シテ方金剛流・金剛永謹;狂言装束の妙―狂言方大蔵流・山本東次郎 ほか)
第2章 五人囃子は語る(京都市・法然院;知立市・遍照院;横浜市・隣花苑)
著者等紹介
原田紀子[ハラダノリコ]
1948年埼玉県生まれ。東京大学理学部卒業。(独)国立科学博物館勤務、法政大学大学院非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
O. M.
0
能楽師たちが能楽について語った短いインタビュー集です。能楽界の外にいる私の率直な感想としては、思ったより普通で堅実な世界だなと感じました。稽古の考え方など多少発見もありましたが、びっくりするような事実はそれほど多くないので、類書も多い中で、時間があれば、といった本かと思います。2013/09/14
yukino
0
舞台の上の方達の、作品や楽器に寄せる想いを聞けることは滅多にないので貴重な文献だと思う。先生方の芸に対する真剣さに圧倒される。2012/05/02
hrn
0
能楽関係者のインタビューが掲載。但し登場している人がどのくらい偉大なのかという実感なく読んでいて、もどかしい気分。2010/05/29
みつひめ
0
「国立科学博物館ニュース」の連載が元になっているとのことで、お能初心者にもわかりやすい芸談集っていう感じでしょうか。藤田大五郎先生がいきなり登場されるのでオオ!と。ほかにも、長老的な皆様のお話がいろいろと。最後には逆に若手の「五人囃子」の会のパンフレットからの若手の方のお話があって、いろんな意味で面白かったです。2010/03/17