内容説明
“モス・ガーデン”の名で海外にまで知られる「苔寺」西芳寺の庭園。年月を経て覆われる苔の衣の内側には、今も夢窓国師の禅と作庭の精神が息づいている。
目次
巻頭エッセイ 生きとし生けるもの集う
口絵カラー
現代へのメッセージ 少欲知足と微笑を
西芳寺の歴史
石を立てる・花を立てる―苔寺の石立僧
西芳寺文学散歩
西芳寺の茶亭
西芳寺の庭園―「日本様式」の苔庭
西芳寺の文化財
著者等紹介
藤田秀岳[フジタシュウガク]
1948年、京都市の西芳寺に生まれる。1970年同志社大学文学部を卒業、同年、大徳寺僧堂に掛搭する。西芳寺執事、執事長を経て1993年に副住職となり、1997年に西芳寺住職となる。また1977年より保護司として、更正保護に携わり、2006年には藍綬褒章を受ける
下重暁子[シモジュウアキコ]
1936年、東京都生まれ。日本ペンクラブ副会長、財団法人JKA会長。早稲田大学教育学部国語国文学科を卒業、NHKアナウンサーから民放キャスターを経て文筆業に入る。エッセイ、評論、ノンフィクション、フィクション等広い分野で執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
60
だいぶ前に申し込んで苔庭観に行って、入園料?高くて驚いた記憶 高岳親王に興味(9c インドに行く途中シンガポールで客死)2023/04/18
荒野の狼
3
新版古寺巡礼京都シリーズは全40巻あるが、その36巻、フォーマットはシリーズの他書と同じで、一番の魅力は64ページのカラー写真。西芳寺は複数回、火災にあっており、そのため文化財としては上段の枯山水庭園と下段庭園の二つの庭園と、建物としては重要文化財の茶室が一つあるのみ。寺を有名にしているものは古来からある文化財としての価値よりも、近現代になって自然に生えた苔によるものが大きい。本書で残念なのは、苔に関する解説も種類や形態に関する写真もないこと。2021/12/11