出版社内容情報
写真家・六田知弘氏が撮りためたロマネスク様式建築の写真をまとめたもの。ロマネスク美術の粋を捉えた写真は美術資料としても貴重。
内容説明
本書は、写真家の六田知弘が10年の歳月をかけてフランスやスペイン北部に残存する教会を訪ね、撮影した作品から、ロマネスクを代表する5つの聖堂を選び、一冊にまとめたもの。時間をかけ自然光のみで捉えられた静謐な写真からは、はるかな時を超えて、ひたすらな祈りの空気が伝わってくる。
目次
1 ヴェズレー、サント・マドレーヌ修道院聖堂
2 ノアン・ヴィック、サン・マルタン教会
3 ル・トロネ修道院
4 モレイヤス・ラス・イヤス、サン・マルタン・ド・フノヤール教会
5 サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院
著者等紹介
六田知弘[ムダトモヒロ]
1956年、奈良県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。文化財、古美術の撮影を数多く手がける。1988年、ヒマラヤのシェルパの村に暮らして撮影した最初の個展「ひかりの素足―シェルパ」(新宿ニコンサロン)を開催。以降、日本美術、ロマネスク、ビザンチン、中国石窟、ボロブドゥールなど、「祈りの空間、祈りのかたち」をキーワードに世界各地の美術を撮影、写真展や出版を通じて発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
344
ヴェズレーのサント・マドレーヌ修道院やプロヴァンスのル・トロネ修道院など5つのロマネスク様式の聖堂をとりあげている。六田知弘の写真に池上俊一の解説が加わる。これらはいずれも僻遠の地にあって、レンタカーかタクシーを利用するしかアクセスの方法がない(ヴェズレーは比較的まし)。もっとも、歴史的にもそうであったからこそこうしたロマネスク美術がそのままの姿で今日まで守られてきたのだろう。さて本書の写真だが、柱頭彫刻や壁画など細部は念入りに撮られているのだが、修道院の全体像やチャペルそのものの写真が少なく⇒2022/02/28
まーくん
89
読友さんの紹介。建築や美術、全くの門外漢でよくわからないのだが、最近、美術に興味が出て、特にヨーロッパ中世の歴史と美術の本を読んでみようと。建築で言えば、ゴシックとバロックは見た目でなんとなくわかるのだが、ロマネスクはちょっと…でしたが、本書を眺めて徐々に雰囲気が掴めてきた。ゴシックの前の時代なので、技術的制約からあまり高い塔のようなものは作れず、ずんぐり。鋭さなく素朴な感じ。それにしても物語を刻んだ柱頭装飾彫刻のおどろおどろしいこと!池上俊一先生が「ロマネスク美術と中世社会」という一文で要点を解説。2022/03/21
花林糖
16
フランス、スペイン北部に現存する5つのロマネスクの聖堂を自然光で撮影。前半はほぼ写真のみ。後半に池上俊一「ロマネスク美術と中世社会」/ダーリング常田益代「ロマネスクの旅へ」の解説がある。フレスコ画や柱頭や回廊の彫刻のアップが多く見応えありますが、修道院全体の写真が少なく残念でした。フランスのル・トロネ修道院のみモノクロ。2022/05/15
Christena
8
主にフランスの5か所の教会・修道院の壁画や柱頭彫刻などの写真集。説明は巻末にまとめてあるので、文字に邪魔されず大きな写真でじっくり見られるのは良かった。大好きなル・トロネ修道院が入っていたので図書館で借りてみたが、説明はやや物足りなかった。2017/07/20
sera
1
マグダラのマリアに関わるロマネスク様式の教会vezelayとsante marie madeleine などの細かい写真が入っている。2016/11/03
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