内容説明
筆を持って読み、書き、覚える利休の茶の湯。道歌にこめられた利休の精神を日々学べるように、一首ずつ、読み下しと歌の解釈を添付。
目次
その道に入らんと思ふ心こそ我身ながらの師匠なりけれ
ならひつつ見てこそ習へ習はずによしあしいふは愚なりけり
こころざし深き人にはいくたびもあはれみ深く奥ぞ教ふる
はぢをすて人に物とひ習ふべし是ぞ上手の基なりける
上手にはすきと器用と功積むとこの三つそろふ人ぞ能くしる
点前には弱みをすててただ強くされど風俗いやしきを去れ
点前には強みばかりを思ふなよ強きは弱く軽く重かれ
何にても道具扱ふたびごとに取る手は軽く置く手重かれ
何にても置き付けかへる手離れは恋しき人にわかるると知れ〔ほか〕