内容説明
後醍醐天皇、花園上皇や戦国期の武将たちの帰依を集め、今なおその光輝を放つ紫野・大徳寺。大燈国師を開山と仰ぐこの寺は、茶の湯や庭園など中世日本の美と粋が凝縮される空間でもある。
目次
巻頭エッセイ 墨絵の寺
現代へのメッセージ 大燈国師の宗風―「興禅大燈国師遺誡」を読む
本朝無双之禅苑大徳寺
三十年飽参の徒―利休と大徳寺
大徳寺文学散歩
大徳寺の庭
大徳寺の塔頭と茶室
大徳寺の塔頭寺院
大徳寺の文化財
著者等紹介
高田明浦[タカダミョウホ]
1943年、山梨県生まれ。室号嶺雲室。東京・廣徳寺の福富以清和尚に就いて得度、大徳寺派13代管長の中村祖順老師の法を嗣ぐ。1984年、龍翔寺住職となり、大徳僧堂師家に就任。2004年、大徳寺派第15代管長に就任
千宗室[センソウシツ]
1956年、京都府生まれ。1982年6月、大徳寺派13代管長の中村祖順老師のもとで得度、坐忘斎玄黙宗之居士となる。同年10月格式宣誓式を行い、裏千家若宗匠の格式を受ける。2002年12月、15代鵬雲斎宗室の後を継ぎ、第16代家元となり今日庵庵主として宗室を襲名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
63
ああ、利休事件の、と山門を見た覚えはある。美玲の庭は見たのかどうか 一休さんの書が素晴らしい。あと、窯変天目 世界に3つしかなく、全部日本にあるんですってね2022/02/23
喪中の雨巫女。
10
《私‐図書館》利休が、切腹するきっかけの寺は、ここでしたか。千家関連の墓もあるんですね。2013/04/27
荒野の狼
6
「新版 古寺巡礼京都」の17巻は大徳寺。本シリーズの魅力はカラー写真の図版で、本書でも64ページにわたり、国宝を含む建物、庭、文化財の写真が掲載。ただ、大徳寺は、大仙院などの少数の塔頭のみが一般公開されているのみで、文化財にいたっては、特別公開の時に一部が見られるのみである。よって、本書は大徳寺の観光の思い出にはならず、むしろ、大徳寺を訪れても見ることができない名品のリストを見ることになる。文化財を写真で楽しみたいという人には本書を推奨したい。2022/12/18
うしうし
3
大徳寺も2年前に訪れたことがある。朱色が鮮やかな三門は、その大きさと周辺の松の木が邪魔をして、いい写真が撮れなかった。p14の掲載された三門の写真は広角レンズを使ったのであろうか、雄大な建物の全景を正面から捉えている。枯山水で有名な大仙院の庭をはじめ、有料公開されているものは全て見たつもりであるが、三門以外はあまり印象に残っていない。三門(金毛閣)に安置されているという利休像や国宝指定の唐門も、公開されていないのか見学できなかった。あと龍光院に所蔵されているという曜変天目茶碗も、2015/12/18
ohmi_jin
2
妙心寺とはそんな関係とは知りませんでした。室町政権側の五山とは一線を画す林下筆頭の寺として、禅を追求する寺だが、茶道の寺としても著名。2019/11/02