目次
巻頭エッセイ 天龍の大慈(玄侑宗久)
口絵カラー
現代へのメッセージ よそには行かぬ此処にいる(平田精耕)
天龍寺の歴史―天龍寺存在の歴史的意義
天龍寺船―頻繁な日中交流のなかで
天龍寺文学散歩
無等周位筆・夢窓疎石像をめぐって
天龍寺の庭と夢窓疎石
天龍寺の文化財
著者等紹介
平田精耕[ヒラタセイコウ]
1924年、京都府生まれ。臨済宗天龍寺派管長・天龍寺住職。京都大学文学部哲学科にて本田義文博士にインド哲学、久松真一博士に仏教学を学ぶ。1950年、天龍僧堂に掛錫、関牧翁老師に参じる。1971年、天龍僧堂師家に就任。この年、花園大学教授(1992年には花園大学名誉教授となる)に就任。1989年、禅文化研究所理事長・所長を兼任。1991年2月、牧翁老師遷化により天龍寺派管長・天龍寺住職に就任
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年、福島県(三春町)生まれ。作家・僧侶。慶応義塾大学中国文学科卒業。27歳で出家、天龍僧堂に掛錫、平田精耕老師に参じる。修行後、三春町の臨済宗妙心寺派福聚寺の副住職を務める。2001年、文壇デビュー作『水の舳先』が芥川賞候補となり、『中陰の花』で第125回芥川賞を受賞し、禅僧の受賞として話題になった。その後、宗教・生と死・精神世界などといった禅僧ならではの視点からみたテーマが文学界に旋風を巻き起こす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
59
夢想国師てなで肩。 嵐山の天竜寺 外国人のお坊様がいて、なんとなく国際的な気がしたけど、歴史的にも、天竜船で貿易やってたりしたからでしょうかね 夜座、というのは庭の石の上で夜座禅をする、ということなのかな2022/01/09
雨巫女。@新潮部
13
《私‐図書館》このシリーズを読んで思うのですが、日本史に登場する有名人が絡んでいる寺が、実に多いなあ。龍の絵は、実際に観てみたい。2013/03/07
荒野の狼
8
新版 古寺巡礼京都第一期全20巻の第9巻は天竜寺。古寺巡礼シリーズの最大の魅力はカラー写真による建造物・収蔵品などの紹介。本書では64ページが割かれているが、残念なのは天龍寺の庭の写真が少なく、そのハイライトである龍門爆の写真ではなく、紅葉などの写真になっていること。天龍寺は火災に度々あっており、現存している建築物にみるべきのは殆どない。それにも関わらず、こうした近現代の建築物に写真のページを割き、古来の姿を残す夢窓疎石の庭の写真のページが少ない。2022/07/31
きょう
7
平田精耕さん関連本、と思ったら。このシリーズは全て管長さんご自身が案内して下さるのでした。表紙の夢窓国師の塑像だけでなく、多くの画像が残されています。何度も再建されたというのに、仏像と一緒に守り通されたことに信仰の深さを思います。法堂の天井に加山又三さんの龍図がありますが、平成9年に書き換えられる前は鈴木松年さんの龍が130年間守っていたと。もう、見られないのですね…。2022/08/15
ohmi_jin
2
何度も何度も焼け落ちた寺であるため、文化財的にはあまりみるべきものはないかもしれない。しかし、歴史が深い寺ゆえ逸話は多い。2018/07/12