出版社内容情報
茶会での言葉遣いや会話を紹介する一冊。茶席での亭主と客の問答や、師弟の会話、会話のはこび方などを説明し、言葉を選ぶ大切さにもふれる。
目次
稽古場にて(ひと言の大切さ;先生の答え;教えるということ;教える言葉;マンションにつくる茶室のデザイン;昔のお茶は)
茶席での会話(これでは会話ははじまらない;気が一つに;オリンピックを;ある体験;感想をのべる;暗中の月;夜咄のあとで;お茶の神秘さ;大寄せに学ぶ;花のいのち;主客の力;前礼 後礼;知ることが第一)
著者等紹介
三田富子[ミタトミコ]
1924年、徳島県に生まれる。東京市立四谷第一小学校、麹町高等女学校、日本大学芸術学部を経て、戦時中、徳島国民学校助教、戦後、参議院議員秘書などをつとめ、1955年より文筆活動に入る。そのころより裏千家茶道に入門、京都造型芸術大学客員教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たかこ
44
3年ぶりに再読。この3年間で自分の立場が変わった。今までは先生がいて横で教えていたけれど、今は自分の生徒さんがいる状態。この立場になってみて、言葉で伝えることの難しさを改めて感じている。言いすぎても、言わなさすぎてもだめな絶妙なバランス。生徒さんとの言葉のかけあい、質問のどこを拾ってお茶の世界を広げるかが本当に難しい。きっと一生勉強なんだと思う。そして、茶席の「主客一体」、主人と客が一体となって場を作ることの楽しさと奥深さがわかってきた。なかなか道のりは遠いけれど、一期一会その時を楽しんでやっていこう。2023/05/08
たかこ
7
会話は大切なものである。また、言葉を選ぶことが大切である。そのためには、言葉を知ること、知るためには、人の言葉を真剣に聞くようになるのではないか。また教えるのに、形を手まねするだけでなく、言葉で表現すること!私はこれができない。袱紗捌きなど、言葉で表現しようとするととっ散らかってしまう。 茶席だけではなく、普段の生活でも会話をする、言葉のキャッチボールをすることは大切である。茶席という限られた空間の中で無限の広がりがある会話ができるようになるには、日々経験と知らないことを知ることの修行であると思う。2020/02/14
Tomoko
4
「茶席の」とあるが、生活全般に必要な「言葉えらびと心くばり」。季節、時間帯、相手との関係性、相手に伝えたい思い等言葉で伝えるのは難しい。日本語を正しく、気持ちよく使えるようになりたいと思う今日この頃。2017/04/08
HANA
2
深い! 私にとって、お茶の真髄について学ぶところの大きい本でした。 このタイトルでは、単なる「会話事例集」のように思われてしまって、手に取らない方がいたら、もったいないと思いました。2013/09/10
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- 説話で綴るイスラム黎明期