出版社内容情報
和装の達人・染色研究家として高名な著者が、簡明な解説により、美しい日本の色彩世界を紹介する。約50項目の基本色を中心に、写真と対応させつつ構成。
内容説明
48色の基本色を中心に約280種の「和の色」を紹介。
目次
朱色と紅
朱華色
洗朱
茜色
緋赤
洋紅色
臙脂色
紅梅色
若草色
萌黄色〔ほか〕
著者等紹介
木村孝[キムラタカ]
染織研究家、随筆家。1920年京都市中京区に生まれる。生家の後継者として染色を習うが、44年より京都新聞文化部に籍を置く。54年より染色個展を毎年開催。その間ニューヨークで染織デザインを研究。63年より夫の赴任にともないロンドンに5年間住み、服飾史などを学ぶ。帰国後、広い視点で染織、服飾に関して執筆、講演活動をつづける。日本エッセイストクラブ会員
世良武史[セラタケシ]
写真家。1951年5月、京都市中京区に生まれる(アメリカ国籍)。1962年父の仕事でアメリカ合衆国に渡る。1973年サンフランシスコ市立大学USF卒業degree of B.A.。75年ロスアンジェルス・アートセンターカレッジオブデザイン写真科卒業degree of B.A.。78年来日、フリーのプロ・カメラマンとして仕事をつづけ、現在にいたる。日本写真協会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
81
日本の色の名前を和の装いとともに紹介する本。写真が綺麗で文章も読みやすいけど、文章に登場する色が全てサンプルで紹介されているわけではないので他の本も参考にしながら読みたいかな。若い頃に父親から染色を学び海外生活とそこで服飾について学んだ著者。なんと2020年の東京オリンピックのときには100歳になるとか!これからもますますお元気で日本の文化を広く伝えていっていただきたいです。2016/10/04
sora
10
美しい。昔から日本古来の色が好きで学生時代は古語辞典の付録?の色名(色付き)を取って学んだりした。学生時代から長い月日を経て再び触れてみると、またまた勉強になることがたくさん。知っている色も改めて勉強。色名は知っていてもちゃんとわかっていなかった色もたくさんあって、日本の色名は本当に深いなぁと思った。写真付きで眺めているだけで心がホッと落ち着く。購入した本なので、リラックスしたいときにまた読みたい。2016/12/25
hisaos
3
和の色と和装がテーマ。右頁に美しい和装の写真、左頁にテーマの色とその近縁色の解説となっている。テーマの色にちなんだ和歌や著者の昔語り、そして著者の専門である和装や染め色に関する話などを交えて和の色に親しませてくれる。最近の若い人は〜がわからないらしいという物言いが目立つが、この本を書いたときに著者は既に傘寿を越しており、嫌味というより若い人との感覚の違いを淡々と記しているような語り口である。和装の用語がふんだんに入るため姉妹編にあたる「文様の名の物語」や和装の参考書が欲しい。2013/08/04
れどれ
2
はぁ素敵…ひたすらうっとりする。繊細に分化された色々に耳慣れない和名が付されているのだから学識としても受け取れるはずなのに、色を認識するための手続きが一々なまめかしく、どうしても恍惚が先立ってしまう。写真もいい。和装の生地、紋様の厳選も見事で、みとれる。目。目があって良かったと思える。2019/05/27
bookmari55
2
色の和名、とても細かに名付けされていることにびっくり。各色の説明にその色を使った着物の写真が掲載されているのだけど、それがとても素敵。2015/10/17