感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
一式隼
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戦前のサイレント映画だった自作を、戦後、伊藤本人が再現して書き起こしたもの。新版大岡政談、続大岡政談魔像編、興亡新選組ほか、宝の山! 特に魔像編を愛する私としては、初めて読んだ時の感涙は忘れられない。マツダ映画社の功績で、今日でも新版や魔像編の殺陣シーンの断片フィルムを見ることができる。伊藤も才気走っていたが唐沢カメラもまたよく走る! 伊藤のアクション繋ぎは間違いなく当時世界最高のキレ!戦前は「映画は芸術」という意識がなく、フィルムは細切りにし駄菓子のオマケになったりして、今日、多くの傑作が残っていない。2020/06/01