内容説明
戦後の大学改革政策はどのような理念の下で、そしてどのようにして決定されたのか。アメリカ型をモデルとした「一般教育」や「単位制」が本来の精神からはずれ、高等教育改革が混迷していく過程を、未公開の一次史料や当事者へのインタビューに基づいて究明する。今日の高等教育と教養教育のあり方を原点に立ち返って論究。
目次
1章 四年制大学の一元化
2章 大学基準協会と女子のリベラルアーツ・カレッジ
3章 米国人文科学顧問団の来日―人文科学研究の強化
4章 アメリカの大学におけるゼネラル・エデュケーション改革の動向
5章 「一般教育」の混迷―理念の欠落
6章 単位制の形骸化―「自学自修」の精神の欠乏
7章 短期大学の成立経緯―「旧制高等学校」温存の阻止
8章 大学院改革の挫折―「論文博士」の温存をめぐる攻防
著者等紹介
土持ゲーリー法一[ツチモチゲーリーホウイチ]
1945年中国撫順市生まれ。1978年コロンビア大学東アジア研究所研究科修了。1980年コロンビア大学大学院ティーチャーズ・カレッジ(比較教育学専攻)で教育学博士号取得。1990年東京大学大学院で教育学博士号取得。弘前大学21世紀教育センター高等教育研究開発室教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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