内容説明
本書は現代の大学・高等教育の変化の諸相を、変革そのものの性格・構造と、変革を促し、あるいは強制する環境や政策という側面から追求しようとした試論を集めたものである。
目次
第1部 大学の変革と政策―歴史的・比較的考察(大学改革の可能性と限界に関する歴史的・比較的考察;高等教育における「イノベーション」の意味;日本における高等教育改革の方法と力学;1980年代の高等教育改革―臨時教育審議会答申を中心として;大学と政府の関係―大学の法的地位と設置認可の関係を中心にして;新制大学の成立におけるアメリカン・モデル;アメリカにおける大学の法的地位と設置認可;大学の設置形態に関する歴史的・比較的考察―国立大学の「独立行政法人化」問題に関連して)
第2部 高等教育の国際的動向(「教師の大学」から「学生の大学」へ―学生消費者主義時代の到来;高等教育機関の「淘汰現象」に関する比較的考察;高等教育におけるグローバリズムとローカリズム;高等教育財政における学費と負担;高等教育政策の国際的動向;高等教育の未来と新たな政策課題;むすび)
著者等紹介
喜多村和之[キタムラカズユキ]
1936年、東京都に生まれる。早稲田大学文学部卒業。東京都立大学大学院中退。国立国会図書館勤務を経て、広島大学教授。放送教育開発センター教授、国立教育研究所教育政策研究部長を経て、現職、早稲田大学客員教授(文学研究科)、日本私立大学協会付属・私学高等教育研究所主幹。専門は大学論・高等教育論。博士(人間科学、大阪大学)
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