出版社内容情報
定住地をもたず移動しながら生活する民、ノマド。極北のシベリア、サハラ砂漠、東南アジアの海など、さまざまな環境で伝統的なくらしをつづける7つのノマド社会を、美しい絵とともに紹介します。よけいなものをもたず、環境に調和したくらしを営む生活スタイルには、持続可能な社会を目指すためのヒントがつまっています。
内容説明
定住地をもたず移動しながら生活する民、ノマド。極北のシベリア、サハラ砂漠、アマゾンの熱帯雨林、東南アジアの海など、世界のさまざまな環境で伝統的なくらしをつづける7つのノマド社会を、美しいイラストとともに紹介する画期的絵本。よけいなものをもたず、環境に調和したくらしを営むノマドの生活スタイルには、持続可能な社会を目指すためのヒントがつまっている。
目次
移動するくらし
モンゴルの遊牧民
トゥアレグ
ネネツ
ロマ
マサイ
サマ・バジャウ
ヤノマミ
移動し…変化しつづける
著者等紹介
ラム,キンチョイ[ラム,キンチョイ] [Lam,Kinchoi]
香港を拠点に活動するアーティスト、絵本作家、版画家。2020ボローニャ国際絵本原画展入選
八木橋伸浩[ヤギハシノブヒロ]
玉川大学名誉教授。専門は日本民俗学、日本文化史、文化人類学、マイノリティ・グループ研究
くまがいじゅんこ[クマガイジュンコ]
新潟県で生まれる。やまねこ翻訳クラブ会員。本作り空Solaスタッフ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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kan
25
授業でモンゴルの遊牧民の生活と、ゲルの建築材料や機能を扱うため資料として読了。細やかな絵柄で服装や暮らしぶりを見せてくれ、とても楽しく勉強になる。絵本の部類に入るものの、紹介文は小さな文字でびっしりと詳細。ロマの歴史と現状、アマゾンの共同体の現在、マサイの人口が増加していることなどアップデートされた内容が興味深い。資源の取り合い、病気と医療、気候変動が彼らの生活に大きな影響を及ぼしているという問題提起が重い。トゥアレグやサマ・バジャウなど、生徒の発表活動に利用できそうな資料も多く、とても参考になった。2025/05/24
じじちょん
4
素朴な絵だけど情報量が多い。居住地や家のつくり、衣類、宗教、食文化など見開き1枚でほぼ伝わる。これまで・これからと彼らの生業を続けることの難しさも伝わった。マサイってノマドに分類されるんだな。何となくは知ってたけど、そういう呼び名であることは全く知らなかった。色々な情報が凝縮されており、ほぼ大人向けの絵本だった。2025/07/14
ganesha
3
香港の絵本作家による、定住地をもたないロマやマサイ、ヤノマミなどの生活スタイルをまとめた児童書。藍染のターバンで肌まで染まったり男女の立場が平等だったりするトゥアレグの生活が興味深かった。2025/05/04
四不人
3
マサイやヤマノミをノマドとして捉えた事は無かったので、ちょっと新鮮。絵本なんだけど「これから」のページがあるのが画期的かな。良書。2025/02/08
shoko.m
3
モンゴルの遊牧民をはじめとし、トゥアレグ、ネネツ、ロマ、マサイ、サマ・バジャウ、ヤマノミのくらしについて紹介した知識絵本。服装や食べ物、宗教、現在のことなどが書かれていてとても興味深い。トナカイと暮らすネネツの人たちは、用を足しにいくときに寄ってくるトナカイを追い払うため棒を持っていくという記述にはくすっと笑った。あとサマ・パジャウの人たちは脾臓が大きく進化しているおかげで水の中に長時間もぐっていられるとか、水圧で耳を痛めないように鼓膜を破っておく人がいるとか驚く記載も。世界を知るきっかけにどうぞ。2025/02/08