内容説明
シュライエルマッハーは、宗教哲学者としては著名であるが、哲学の方面では、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルの間にあって、やや軽視されがちであり、教育学者としては、ほぼ同時代人のペスタロッチー、フレーベル、ヘルバルトに比較して、不当に低く評価されている面がないわけではない。けれども、シュライエルマッハーがドイツの近代化の時代潮流の激しい転換期に、広く高い視座から教育の全体像を根本的に解明しようとした努力は、現代の立場から再評価されるだけの、すぐれたものを内蔵している。
目次
序論(教育理論の基礎づけ;教育課題の詳細な規定;教育の課題に含まれている差異)
一般的部門―教育活動に対する一般的原則(保護活動;抑制活動;助成活動)
各論的部門―教育施設の組織(序論―時期の区分と概観;教育の第一期―子ども時代;教育の第二期―少年時代 ほか)