出版社内容情報
疫学の歴史や実績、そこに関わる人々や出来事の興味深い物語を通して、読者を疫学の本質に誘うコンパクトな入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ボル
3
疫学そのものの話題が取り上げられている。多くの医学の歴史書と違い、どういう研究方法があるか、試験方法やデータの活かし方など、初級向けの内容であった。疫学を目指そうという人にとっては、ガイドブック的な内容である。興味があったのはコホート研究についてであった。ある病気を発症した人達が3年後・5年後など以降に影響を及ぼしたかなど。疫学研究は長時間の研究になることが多い。そして現代では、予防医学に活かされている。これからを活かす研究ということで、興味を持って読んだ。2019/07/28
Q
0
疫学という医学の1分野について100頁程度に凝縮して紹介してくれる本。因果関係とは一体何のか知りたくて手に取った。罹患率あたりから簡易な式で説明がはじまる。比較的説明の密度が高い本なので飛ばし読みには適さないかもしれない。RやPythonで疫学分析するツールセットはないのだろうか。少なくとも統計分析をするのであればRのライブラリで機能としては充足しているのではと感じた。コードサンプルをともなった手引きが読みたいと感じた。2021/02/20
な
0
疫学研究室で実験ができない環境でありながら、様々な方法でもって疾病の原因を見つけ出そうとしている学問。原因をどこまでミクロに見るかによって疾病への対処法が変わってくるので難しい。バイアス、偶然の排除や時間、人、場所などの属性を考慮をしなければならない研究のデザインが重要になってくる。研究の縛りがきついが人にクリティカルに関わる学問領域。2020/10/11