内容説明
サッカーのワールドカップは、世界の大衆を熱狂させる地球上で最高のスポーツ・イベントとなった。その陰で新聞、テレビなどのマスメディアは、どのような役割を果たしただろうか。2002年のワールドカップ共催を機に、日韓のジャーナリストと研究者が「メディアスポーツ研究会」を結成してワールドカップとメディアの関係にアプローチした。本書は、メディアを発信する現場ジャーナリストと、客観的にそれらの現象を読み解く研究者が協力しながら「ワールドカップのメディア学」に挑戦した。
目次
第1部 メディア発信の現場から(ワールドカップとメディアの歴史;放送席の現実―縦に伝えたワールドカップ;韓国代表とヒディンク監督;韓国の記者がみた日本代表チームとトルシエ監督)
第2部 ワールドカップとメディア―さまざまな現象を読み解く(メディア・スペクタクルとしての「フーリガン」;メディアイベントとしての街頭応援―レッドデビル(赤い悪魔)の真実
韓国メディアの描いた「ニッポン」
テレビ中継は何を語ったか―試合の実況アナウンスの内容分析
日韓共催と世論の動向―ワールドカップを通してみえてきたもの
暴騰が残した不安―ワールドカップの放送権ビジネス)
著者等紹介
牛木素吉郎[ウシキソキチロウ]
サッカー・ジャーナリスト、兵庫大学経済情報学部教授、スポーツ・メディア論専攻。1932年新潟県出身。東京大学文学部社会学科卒業。読売新聞などのスポーツ記者を経て1995年から現職。1996年度ミズノ・スポーツライター賞を受賞。「ビバ!サッカー研究会」を主宰
黒田勇[クロダイサム]
関西大学社会学部教授、メディア文化論専攻。1951年大阪市生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程退学後、京都大学助手、大阪経済大学などを経て1999年より現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。