内容説明
ダンスは人間のすべての社会に見られる。そのダンスがなぜ、世界の文化を豊かなものにしているのか。本書は、文化の中でダンスが持つはたらきに光をあてるために、世界の六大陸にみられる伝統的なダンスの実例を選び出し、豊富な資料を新しい歴史的・人類学的な研究方法によって詳しく探求している。その対象は、西アフリカのヨルバ族からクック島の住人まで文化的に多様である。ここでは、ダンスの主流をつくっている西洋的なダンス形式に重点をおきながら、西洋におけるクラシックバレエや日本の歌舞伎や舞楽、あるいはガーナ・アシャンティ族の宮廷ダンス、インドのカタカリやバラタ・ナーティヤムなどの歴史や美的価値についてもわかりやすく比較している。もちろん、20世紀の熱狂的なダンスの流行についての歴史、モダンダンスの展開、そして今日、多くのアメリカ人にとって馴染み深い社交ダンスにみられるアフリカの伝統とヨーロッパの伝統とが融合した文化についても解説している。
目次
第1章 ダンスの力
第2章 踊りの神
第3章 国家と舞踊
第4章 社交の踊り
第5章 古典舞踊の舞台
第6章 ダンスの新世界
第7章 ダンスの近代化
第8章 ダンスの国際化
著者等紹介
ジョナス,ジェラルド[Jonas,Gerald]
The New Yorkerで25年以上にわたり専属ライターとして活動。4冊の著書をはじめ、その他多くの記事を執筆している。映像作品やテレビのドキュメンタリー番組では、中国芸術からクエーカー教徒まで多様な題材を手がけている。本書の執筆に加えて、映像版「Dancing」(全8巻)のコンサルタント
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