出版社内容情報
著名な英語辞書の編者たち12名が、編集や調査、研究など、それぞれの“辞書づくり”についてさまざまな側面から論じる。
南出 康世[ミナミデコウセイ]
内容説明
日本を代表する英和辞典の編者が、辞書づくりへの思いやその内幕を語る。
目次
1 編者が語る英語辞書編集(紙の辞書を考える;『ウィズダム英和辞典』;データ・サイエンスとユーザーの哲学―4冊の辞書を編纂して;辞書編集の苦労話―『ジーニアス英和辞典』を中心に)
2 学習英英辞典(EFL辞書)の調査と研究(EFL辞書:歴史と課題;EFL辞書使用上の注意点―文法情報の読み取りを中心に;EFL辞書と語用論―ポライトネスを中心に;EFL学習者の語彙エラーと辞書情報の活用―高額度語義/単語バイアスの観点から)
3 コロケーションと英語辞書(学習英和辞典におけるコロケーション記述の変遷;日英双方のコーパスから見たコロケーションと辞書記述への応用;コロケーションの転移とその対策として学習者に向けた辞書記述;コロケーションの抽出と辞書記述について)
著者等紹介
南出康世[ミナミデコウセイ]
大阪女子大学名誉教授
赤須薫[アカスカオル]
東洋大学教授
井上永幸[イノウエナガユキ]
広島大学教授
投野由紀夫[トウノユキオ]
東京外国語大学教授
山田茂[ヤマダシゲル]
早稲田大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
501
14
国語辞典の編纂に関するエッセイ類の本をいくつか読んだので、今度は英語辞典の類書を読みたいと思って見つけた本。総勢12名の英語辞書の編纂に関わる方たちが寄稿している。英語辞書を作る仕事の裏舞台を紹介するエッセイというよりも、英語辞書に関する問題点など研究の論文のような内容。特にEFL辞書に関する話題が多い。特に英語辞書の編纂ではコーパスとコロケーションがキーワードとなっているようだ。受験依頼、英語にしっかりと触れる機会がなくなった自分にとって興味深い話題が多く面白かった。2021/12/20
こたろう
3
英和辞書を作った人たちの辞書を作る際の苦労話・考慮していること、辞書を作る舞台裏が垣間見れる本。PART Iの南出康世さん「辞書編集の苦労話」は、一読の価値あり。PART IIの磐崎弘貞「EFL学習者の語彙エラーと辞書情報の活用」の高頻度語バイアスは、とても興味深かった。次の文の訳を正確にできなかった人は、一読する価値はあると思う。「We should husband our savings」「The TV says two men held up a bank in Tokyo」2019/11/08