内容説明
単語・文法の知識のほか文脈についての推論や文化背景の知識を「総動員」して理解しようとするリーディングのプロセスを、テクストの要因と学習者の要因に分けて明らかにし、指導や評価への示唆をわかりやすく述べる。
目次
1 テクストに関わる要因(文字;語彙;文法;意味;パラグラフ構造;テクスト・タイプ)
2 読み手のもたらす要因(認知記憶;言語習熟度;推論;ストラテジー;文化知識)
3 今後の英文読解指導への示唆(アセスメント;多読の勧め;コンピュータによる支援)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobu A
3
「英語教育21世紀叢書」シリーズ3冊目。読み始めて思ったこと。当然と言えば当然だが、本によって当たり外れがある。と言うか、新たな知見を得られるかどうかは読み手の現在の知識次第。本著は英文読解プロセスに関するこれまでの研究知見の概要に重きが置かれ、指導部分は手解き程度に留まる。理論に関しては体系的且つ網羅的。推薦図書リスト付きで多読の重要性や自動翻訳の現状を含むコンピューター支援に関する章まであり、全体像を俯瞰出来る。指導部分に具体的な実例を挙げて理論と実践が繋がっていたら、更に良かった。欲張りすぎかな。2020/12/19