内容説明
現代人は、機械・情報文明の中にあって、自然とかけ離れた生活をしている。文明のシステムが途絶えたら、いかに生活を立て直すのだろうか。本書は、世界各地の神話・文学を手がかりに、小宇宙=人体、動物、自然景観、文化現象をテーマに、人類の“原初の風景”を探る試みである。
目次
愛撫の手、権力の手、文化創造の手
速い足、悪い足、神の恵みの足
目の魔力を世界の神話に探る
心臓は死と復活のドラマを司る
人頭馬身像の根源を古代ギリシアに探る
牛は多産・豊穣をもたらす生き物
狼は野生の象徴から聖獣に変身する
卵は宇宙創世の謎を解くシンボル
鳥に託された天への憧憬
手足のない蛇が変幻自在な意味をもつ
神々は魚の姿をとって豊穣をもたらす
古代人が川によせる祈りは恵みへの願い
山は天と地を結ぶ梯子のごとく
洞窟は三界が交わる聖なる場所
石は動き、石は孕む
風は鳥や蛇や聖霊に変身する
女神の弓矢、戦いの弓矢、愛の弓矢
数は宇宙の神秘を語る
著者等紹介
金光仁三郎[カネミツジンサブロウ]
1941年東京に生まれる。1966年東京大学文学部仏文科修士課程修了。現在、中央大学教授
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