出版社内容情報
18世紀末にイギリスで創案された陶磁器の文様の一つである柳模様がその誕生以来、イギリスや世界に与えた影響を多面的に描き出す。
内容説明
柳模様(ウィロー・パターン)の陶磁器をめぐる東西文化の往還。
目次
1章 シノワズリー―柳模様誕生の背景
2章 柳模様とは何か
3章 近代イギリス社会と柳模様
4章 柳模様の中国観
5章 柳模様の現在
6章 日本における柳模様
著者等紹介
東田雅博[トウダマサヒロ]
1948年、大阪市生まれ。富山大学人文学部教授を経て、金沢大学文学部教授(西洋史学)。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニコ
1
ウィローパターンが好きで、いくつか食器も購入したので読んでみた。柳模様の物語は、誰によって作られたのか分からない。シノワズリーは、架空の国を構築する試み、というのが面白かった。行ったことがない国に、イメージだけで憧れるというのはよくわかる感覚だと思う。しかし、勝手に夢想しておいて、実際に見た者から「失望した。中国は、まるで茶色と泥の国だった」と言われても迷惑だろうな、とは思う。2023/12/14
しまりんご
1
シノワズリーに関連する数少ない研究論文のうちの一つ。だけど…結局これといった明確な結論が出ていないためか、曖昧な部分が多すぎる。「~ではないだろうか」が目立つ。ただ、「文様の歴史」を調査する方法のガイドとしては、とてもわかりやすい。2010/05/11