感想・レビュー
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韓信
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陰陽五行思想・災異説・経学・讖緯思想が秦漢時代の政治上で習合していく過程を説いた論考。70年以上前の学説なのでいま見れば古いのだろうが、門外漢には王莽・劉?らによる漢の火徳改徳や左伝の偽作、彼らによって体系化された五徳終始説の光武帝や公孫述ら後代における受容などを明快に論じていて刺激的だった。有名な「劉邦=赤帝の子」という伝説も火徳の漢家から土徳の王莽への受禅のために作られたとのこと。王莽の歴史上の意義・影響力を否定的にではあるが、矮小化することなく評価していて好感が持てる。2012/09/02
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