内容説明
国語教師が出会った裁判にかかわる人びとの「ことば」。
目次
開廷 法はあたたかいものなんですよ
第1回公判 法や裁判にかかわる人たち(これからは、見つからんように闇やれよ―仏のアミダさま;かしこまらんとみんなで話し合う―裁判員制度のはしり・田辺寄席の「笑呆亭」;目が合ったときに、交わったという瞬間があるんですよね―法廷通訳人のやりがい ほか)
第2回公判 法とユーモア、法と方言(こん野郎、もういっぺんぬかしちみよ!―豊前「方言権」裁判;石鹸だけは禁止にせんといてください―法廷と笑い・ユーモア;ウチナヤ、ニホンヤガヤ―ウチナーグチ裁判と日の丸裁判 ほか)
最終弁論 法と教育(異議あり!―法教育の最前線・模擬裁判選手権)
閉廷 そして判決は…
著者等紹介
札埜和男[フダノカズオ]
1962年大阪府生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。文学博士(大阪大学)。方言学・社会言語学専攻。現在、京都教育大学附属高等学校国語科教諭、明治大学法と言語科学研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蓮
6
丁寧な取材と実践で法曹界の普段は見えない思いや仕事を知ることができた。方言を戦略的に使った裁判が分かりやすく紹介されていて面白かった。赴任地の方言で話す裁判官や法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)以外の法廷通訳人、調停委員、教誨師、速記官の日常的な姿に初めて触れることができ、国語の先生が方言に着目して授業でもプライベートでも行動していることに頭が下がる。方言と裁判は全く結びつかなかったが法学部出身で国語の先生という筆者だからこその本だ。ことばについて、また興味が深まった。2021/08/26
ybhkr
2
タイトルから傍聴記かと思って借りたけど、全然違った。ちょっとタイトル詐欺なんじゃ…って気がする。うーん、なんかしっくり来ないなあ…。裁判で方言を使うことで生まれるいろいろとか、方言を使う権利とか、多分、わたしが方言を使わない地方の人間だからかうまく咀嚼できない。いいとも悪いとも言えない。裁判官が理解できない言葉で裁判することは可能なのだろうか?また法廷と書いている割には法廷以外の話題も多く散漫な印象。教師だからつたえたいことが沢山あるんだろーなー…とは思うが…室生犀星のコラムはおもしろかった、雑学として。2015/06/15
逍遥遊
0
もらった本。読んでみた。なるほどと思った。リーガルハイの古美門研介の法定での発言と通じるものを感じました。 でも、これって自分が大阪大学の博士号をもらったってことを言いたかったのって思わなくもないです。2013/12/08
乱読家 護る会支持!
0
法廷に関わる様々な人たち、法医者、速記官、法廷通訳人、教誨師(宗教家)のお仕事の話。法廷で使われる方言の話など、、、、で、だからどーしたの?夏休みの自由研究?、、、まあ、私にとっては、この本は、言葉の教室ちゃうな。2013/09/30