内容説明
画一的な内容、紋切り型の展開、借り物の結論…小論文はこのままでいいのか。直接経験一つ、間接経験一つあれば、小論文は書ける!AO入試にも対応。国語専門塾「鶏鳴学園」中井メソッド。
目次
序 「小論文」はこのままでいいのか
第1章 表現をめぐる諸問題
第2章 「生活経験」から始める
第3章 進路指導につながる表現指導
第4章 「論文」を書く
第5章 「小論文」を書く
第6章 読解と表現指導
著者等紹介
中井浩一[ナカイコウイチ]
1954年東京都生まれ。京都大学文学部卒業。現在国語専門塾「鶏鳴学園」代表。30代にはヘーゲル哲学研究に没頭し、牧野紀之氏のもとで「生活のなかの哲学」を学ぶ。国語教育、作文教育の研究も独自に続け、95~97年にはドイツへ留学。緻密な取材に基づいた教育評論にも定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちい
1
正直、目からウロコでした。作文・小論文・論文指導を少しでもされている方は必読です。2014/05/26
くりーむそーだ飲みたい
0
著者の個人塾「鶏鳴学園」の入塾テストがまず「自分の中で今までで一番切実な出来事についての作文」である。著者は自分の経験に基づく考え、それをサポートする考えに基づいた論文を書く方法を教授してくれる。この本に書かれていることは、定型化したとある通信教育的指導法とは一線を隠しているが、ここにある方法を身につけてクセにしてしまえば、大学に入ってからの答案作成が至極楽になる。2013/05/03
ぴょろたん
0
小論文を見直そうと思った2010/01/10
mazu
0
小論文を指導する人に対して書かれた本である。しかし、自分の書く小論文がどうも薄ぺらいなと思っている高校生は、この本を読むともしかしたらヒントがあるかも。2008/12/28
きぬりん
0
マニュアル小論文は生活経験から遊離した空疎な「観念病」論文に陥る一方で、生活経験を生徒の思うがままに綴らせる作文はひたすら主観的でまとまりや山を欠いた「情緒病」へと陥る。その克服に向けた小論文の指導法を紹介する本。具体的には、①生徒の生活経験の具体的記述を通じた問題意識の醸成と、②調査活動を通じた問題意識の深化を経たうえで、③最後にその経験の焦点化(山を軸とした経験の再構成)・一般化(問い・分析・答え構造の析出)を訓練するというもの。書き方を教えるよりも、考え方を身につけさせることに重点が置かれている。2023/08/11