出版社内容情報
宿命的な現実と空想的な遊びを混ぜ合わせて繰り広げられる〈人名空間〉。その由来を問うとき、それは単なる伝達の道具を超えるものとなる。
内容説明
人の名は最も短い言語作品だと言われる。宿命的な現実と空想的な遊びの要素を混ぜ合わせて万華鏡のような〈人名空間〉がくりひろげられる。〈名〉もまた言語であるかぎり伝達の機能を負うのだが、なぜその名が選ばれたかを問うとき、それは単なる伝達の道具以上のものとなる。
目次
1 人にとって名とはなにか―日本人の場合(人生とのかかわり;惨苦の生涯のあかしとしての名;名の恨み;女性史と名;名こそ人)
2 名の構造と機能(名もまた言語―その構造及び機能;名からの発信、その情報;名のみだし機能;言語としての名の要素;名前の型)
3 名づけ行動の広がり(複数の名―あだななど;名づけぐらし;何にでも名をつける)