内容説明
忘れ去られたかに見える概念「文節」は、現実のことばの姿の解明にはこの上なく有効である。文節に着目し、「きもち」「権力」「会話」「非流ちょう性」という分析の手立てを使って、「唯文主義」に陥った従来の文法では説明できない様々な現象を読み解いていく。「文法」概念を揺さぶり拡張する刺激的論考。
目次
第1章 はじめに―文法をとらえ直す
第2章 組み合わせの文法ときもちの文法
第3章 きもち・権力・会話を取り入れた文法
第4章 非流ちょう性の文法
第5章 こま切れの文法
第6章 おわりに―文法と発話
著者等紹介
定延利之[サダノブトシユキ]
1962年大阪生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了、博士(文学)。神戸大学名誉教授。2017年より京都大学大学院文学研究科教授。専門は言語学・コミュニケーション論。軽視・無視されがちな「周辺的」な現象の考察を通じて、言語とコミュニケーションの研究の前提に再検討を加えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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