出版社内容情報
駅や空港、街路などにある公共サイン(案内標識や看板など)を検証。.改善を要する点を多く指摘し、対策を提案する。
内容説明
外国人ユーザーの立場に立つと問題点が見えてくる。海外の例を多数紹介しながら改善策を提案。
目次
なぜ「街の公共サインを点検する」のか?
変な英語のサイン
日本に暮らす外国人・日本への観光客
道路の公共サイン:英語化を考える
ローマ字表記を考える:地名や施設名の表し方
注意喚起が多すぎませんか
注意喚起の内容と伝え方
駅でサイン掲示を考える
トイレはどこにあるか
混乱を招くノイズサイン
防犯に関するサイン:差別を考える
ピクトグラムはイラストではない
防災のための公共サイン
デジタルサイネージの可能性
案内マップの近未来:デジタルサイネージからスマートサインへ
著者等紹介
本田弘之[ホンダヒロユキ]
北海道生まれ。早稲田大学大学院日本語教育研究科修了。現在、北陸先端科学技術大学院大学教授。専門は日本語教育学・社会言語学・言語政策
岩田一成[イワタカズナリ]
滋賀県生まれ。大阪大学言語文化研究科博士後期課程修了。現在、聖心女子大学准教授。専門は日本語学・日本語教育学
倉林秀男[クラバヤシヒデオ]
茨城県生まれ。豪州The University of Newcastle応用言語学修士。現在、杏林大学外国語学部准教授。専門は言語学・文体論・英語教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
105
言語学者がチェック。興味深い。ピクトグラムは言語といえるので、方言も出現。 今後はデジタルサイネージ→スマートサインか。2025/06/25
ま
29
日本人にとっては当たり前のサインも改善点だらけで面白い。デザインはセンスで語られがちだが、こうしてみるとロジックや実践の積み重ねで形作られるということがよくわかる。ピクトグラムとイラストは峻別して使おう。2025/03/23
ジュール リブレ
29
図書館で『ピクトさんの本』の隣に鎮座してました。2020に向けて外国語表記が増えてきた街中の標識やサインを、マジメに、でもどこかひょうきんに科学したほんです。本人はマジメなのに、どこか愉快な一冊。トイレの表示は、大きく、しかもピクトさんでわかりやすく。たしかに、海外の方に漢字で洗面所ではわからない。ローマ字表記に、実は漢字が読めないけど日本に住んでる外国人には、ひらがなが良いとか。写真もたくさん。なかなか笑えない笑い話がたくさん載ってます。タイトルを変えたら売れそうなのに…2018/11/10
Nobu A
17
本田弘之・岩田一成・倉林秀男共著初読。17年刊行。先日読了の岩田一成著「やさしい日本語ってなんだろう」から逢着。近年着目される言語景観の一部である公共サイン。観光立国を目指す日本にとっての契機は東京オリンピックだったように思う。恐らく殆どの人が普段はあまり気に留めない標識。曖昧な公共と商業サインの境界線、伝達効率の視点からの検証等、興味深い論述と論考。街に出る際、視野が広がりそう。他方、自治体が周りと連携し、緻密な都市計画を実施しないと難しい問題。また、土地が狭い日本ではサインが密集しやすい傾向にある。2025/11/24
ykshzk(虎猫図案房)
10
仕事のために読んだ。公共サインでの間違った英語表記や無意味な看板の多さには、多くの外国人観光客を迎える国の住民としても意識を向けるべき。2020に向けて様々なサインに多国語表記を入れ込もうとルール作りが進むが、作り手の満足で終わらない、機能するものになって欲しい。ピクトグラムは「絵」ではなく「言葉」。一見簡単そうだから、手作りの「ピクト風」イラストが街にはびこっているのは残念。ローマ字表記の不完全さにも気づかされた。「お願いします」を正しく読んで欲しい場合は”ohnay-guy-she-mahs"だとは。2017/09/06




