内容説明
ヨーロッパの十字路に位置するウィーン。そこは、各地から多様な文化が流れ込み独自の融合を遂げた文化形成の舞台となった。多民族の文化がフーガのようにからみ合い、いかにして20世紀をリードした豊穣なポリフォニック文化が形成されたのか。都市形成と文化醸成のダイナミズムを多彩な視点から解明する。
目次
1 多民族文化の都
2 ウィーンの都市空間と建築
3 ウィーン・バロック―その形態と思考
4 「音楽の都」ウィーンの秘密―宮廷と「多民族」音楽都市
5 劇場都市ウィーンとオペラの世界―ジングシュピール文化の形成を中心に
6 学際都市ウィーン
7 文化メトロポーレ・ウィーンの光と影―シュニッツラーの作品に映し出された十九世紀末ウィーン
著者等紹介
饗庭孝男[アエバタカオ]
青山学院大学名誉教授(フランス文学/文芸評論)
伊藤哲夫[イトウテツオ]
国士舘大学理工学部教授(建築家)
加藤雅彦[カトウマサヒコ]
元NHK解説委員(欧州問題研究)
小宮正安[コミヤマサヤス]
横浜国立大学教育人間科学部准教授(ヨーロッパ文化史)
西原稔[ニシハラミノル]
桐朋学園大学音楽学部教授(音楽社会史)
檜山哲彦[ヒヤマテツヒコ]
東京芸術大学音楽部教授(ドイツ文学/ドイツ=ユダヤ文化史)
平田達治[ヒラタタツジ]
大阪大学名誉教授(ドイツ・オーストリア文学/都市文化研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たなかひとみ
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ウィーンを多民族国家という観点から、歴史、建築、音楽、文化に関して専門家が書いた文書を集めた本。ローマ帝国の要塞であった昔から、商業の交流点となり発展、ハプスブルグ家の庇護のもと音楽・芸術が栄え、音楽・歴史・芸術的土壌が時代を越えて今も息づいているこの都市を多角的に描き出している。2016/09/19
Nakashima Mizuki
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読みやすい。入門向け?いろんな分野の人が書いていて、とても面白いと思った。 ウィーン建築史がとても助かった。 けれどもけっこう知ってることが載ってて、ゼミの発表の参考にはあまりならなかったかな?2012/10/23
大村秀樹
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普通に読みやすくて面白かったです。あと7章の「輪舞」の解説がすごくよかった2019/01/08