内容説明
本書では、「とにかくドイツ語とはこういうものだ」といった規範的立場ではなく、ドイツ語に固有の現象を他の言語の分析にも通用するような言語普遍的な立場から解説する。
目次
第1章 ドイツ言語学の現在
第2章 ドイツ語統語論の展開
第3章 語彙と文の意味分析
第4章 認知言語論―ドイツ語における空間認識と移動
第5章 ことばの獲得―幼児の文法から成人の文法へ
第6章 ドイツ語と言語類型論
著者等紹介
吉田光演[ヨシダミツノブ]
広島大学総合科学部
保阪靖人[ホサカヤスヒト]
東京都立大学人文学部
岡本順治[オカモトジュンジ]
東京都立大学人文学部
野村泰幸[ノムラヤスユキ]
大阪外国語大学外国語学部
小川暁夫[オガワアキオ]
神戸大学国際文化学部
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感想・レビュー
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またの名
8
進行形がある英語では単純過去時制に進行の意味を持たせられないのに対し、ドイツ語は進行形がないので過去時制に進行のニュアンスを含む。すると二つの過去の文が並んだときに、後の文が進行中だったのか順番に継起したのかを区別する表現上の工夫が必要。また初級段階でとりあえず語順は自由と教わるものの、強調したい語や与格・体格の関係でかなり繊細なルールが支配してるなど、言語学の知見を通してはじめて見えてくるドイツ語の姿をたくさん掲載。可能世界論やヴィトゲンシュタインからの援用も駆使してさまざまな学派の基本までもが学べる。2017/10/18




