出版社内容情報
言語の本質に関する洞察、言語学と関係諸科学分野との関連が、抽象的な言葉でなく、具体的な視点を通じて語られる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
5
著者は別領域の文法と発話をコードとメッセージを交換する情報伝達領域として統一する際、言語情報を話す/聞く行為に集約し、言語音声を音素において弁別した。情報理論から言語学を構成し直す著者の実在論的な態度は、ソシュールのラングでなくコードから始め、各国語の枠を超えて母音と子音の弁別特徴から諸言語をバージョン化し、各文化を言語情報における差異(その等価性へ向けて)として把捉する一方、コードやビット単位において遺伝情報や神経情報と比較する。本書は、情報を単位とした諸科学と隣接する言語の科学に関する論考を収録する。2021/12/04