出版社内容情報
かつてシルクロード交易の拠点だった都市スイヤブ。インドに向かう玄奘三蔵が立ち寄り、詩仙・李白が生まれたとされるこの地は、7~8世紀には唐朝の西方進出の最前線となり、「砕葉」とも呼ばれた。
東西交流の場として栄えたがやがて草原の中に隠れ、現在はアク・べシム遺跡(キルギス共和国)として、帝京大学シルクロード調査団などの手で発掘が続けられている。
本書ではスイヤブ=砕葉の埋もれた歴史を、文献や出土資料の解読を中心に分析していく。帝京大学シルクロード叢書第3弾!
目次
砕葉とアクベシム(齊藤茂雄)
文献史料から見た砕葉城(齊藤茂雄)
唐代砕葉鎮史新探(柿沼陽平)
王方翼攷(柿沼陽平)
タラス河畔の戦いと砕葉(齊藤茂雄)
隋唐随身符制新探(柿沼陽平)
文物としての随身魚符と随身亀符(柿沼陽平)
アク・ベシム遺跡出土「杜懐寶碑」再読(齊藤茂雄)
「杜懐寶碑」の書風に関する書道史的考察(福井淳哉)
著者等紹介
山内和也[ヤマウチカズヤ]
帝京大学教授、帝京大学文化財研究所長、帝京大学シルクロード学術調査団長。専門はシルクロードの考古学・文化史。1961年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科(修士課程)、テヘラン大学人文学部大学院古代イラン文化・言語学科(修士課程)修了。東京文化財研究所を経て、2016年より帝京大学教授・帝京大学シルクロード学術調査団長、2022年より帝京大学文化財研究所長
齊藤茂雄[サイトウシゲオ]
帝京大学文学部講師。専門は中央ユーラシア史、古代トルコ遊牧民族史。1980年生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。大阪大学文学研究科助教、帝京大学文化財研究所講師を経て現職
柿沼陽平[カキヌマヨウヘイ]
早稲田大学文学学術院教授・長江流域文化研究所所長。専門は中国史。1980年生まれ。博士(文学)。帝京大学を経て現職
福井淳哉[フクイジュンヤ]
帝京大学文学部日本文化学科准教授。帝京大学書道研究所所長。専門は日本書道史、書写・書道教育。1980年生まれ。博士(書道学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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