出版社内容情報
第1巻の『シルクロードのコイン1』はシルクロード地域で見つかるコインを扱った論文集だが、本巻は、チュー川流域やタラス川流域のキルギスで出土するコインに関する、現地の研究者の著書と論文の翻訳で構成した。中でも重要なのは、キルギスの古銭学者A.カミシェフ氏の2002年の著作『中世におけるセミレチエのコイン』と、同氏執筆の4本の論文だ。これらはイスラーム化以前のシルクロードのコインに関するカタログの機能を持つだけでなく基本文献でもあり、今後のシルクロード研究の礎となる重要な示唆を与えてくれる、類書にはない充実した内容となっている。研究者はもちろん、“シルクロードのコイン”に関心のある向きはぜひ!
〈A.カミシェフ氏略歴〉
1953年生まれ。キルギス共和国ビシュケク在住の在野の古銭学者。専門は古銭学。
目次
中世初期におけるセミレチエのコイン(A.カミシェフ)
アク・ベシム遺跡で採集されたコイン資料(A.カミシェフ)
チュー川流域における中世初期コインの新発見(A.カミシェフ)
セミレチエにおける中世初期の二つの造幣センターで製造されたコインの比較分析(A.カミシェフ)
チュー川流域(キルギズスタン)のシシュ・トベ遺跡(ヌズケット)で発見された唐王朝のコインの現地模倣銭(A.カミシェフ)
いわゆる「プロト・カラハン銭」をめぐって(V.ベリャーエフ;V.ナスティチ;S.シドロヴィッチ)
著者等紹介
山内和也[ヤマウチカズヤ]
帝京大学教授、帝京大学文化財研究所長、帝京大学シルクロード学術調査団長。専門はシルクロードの考古学・文化史。1961年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科(修士課程)、テヘラン大学人文学部大学院古代イラン文化・言語学科(修士課程)修了。東京文化財研究所を経て、2016年より帝京大学教授・帝京大学シルクロード学術調査団長、2022年より帝京大学文化財研究所長
カミシェフ,A.[カミシェフ,A.] [Kamyshev,Aleksandr Mikhajlovich]
キルギス共和国ビシュケク在住の在野の古銭研究者。1953年生まれ。専門は古銭学
ベリャーエフ,V.[ベリャーエフ,V.]
ロシア共和国モスクワ独立研究者
ナスティチ,V.[ナスティチ,V.]
ロシア共和国モスクワ東洋学研究所東洋文献部門部長
シドロヴィッチ,S.[シドロヴィッチ,S.]
ロシア共和国サンクトペテルブルク独立研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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