内容説明
新解釈『荘子・斉物論篇』。字源をもとに解釈したとき、『荘子』は新たな風を生み、私たちの心へ吹き抜ける。そこで響くのは自身の心・あり方を意識的・客観的に見つめ続けることで知の明かりを灯し、そうして万物斉同の「道」へ至るという、懐かしくも新しい涼やかな調べなのだ。
目次
1 天の籟
2‐1 人間の構造(一)顕現の仕方
2‐2 人間の構造(二)“わたし”の中の真の主君
2‐3 人間の構造(三)“わたし”の師
3‐1 道の枢(一)道はどこに
3‐2 道の枢(二)天より照らす
4‐1 寓言(一)喩えの例え
4‐2 寓言(二)道は通じて“一”となる
4‐3 寓言(三)朝三(天のろくろに休む)
4‐4 寓言(四)人の知
5 類比(時間と空間の認識)
6 人におけるあぜみち
7 大いなる道は称れない
8 堯と舜
9‐1 齧缺と王倪(一)知とは
9‐2 齧缺と王倪(二)至人
10‐1 瞿鵲子と長梧子(一)妄言
10‐2 瞿鵲子と長梧子(二)夢と目覚め
11 無竟(終わりなき音楽)
12 かげ
13 胡蝶の夢