内容説明
人付き合いが苦手な高校3年生の結夏は、夏のある日、ひとりの青年と出会った。記憶をなくした彼は結夏にしかその姿が視えず、そのうえ7日後には消えてしまうのだという。明るくも寂しげに笑う彼の力になりたい―そう考えた結夏は、彼のなくした記憶を取り戻すために動き出す。それは、忘れられないひと夏の奇跡の始まりだった。「私たちの出逢いは、きっと運命だったんだ」笑って、泣いて、恋をして…2人が過ごした7日間に、きっと涙する。アルファポリス第6回ほっこり・じんわり大賞大賞。
著者等紹介
東里胡[アズマリコ]
函館出身。2024年、「この心が死ぬ前にあの海で君と」(アルファポリス文庫)で出版デビュー。アルファポリス第6回ほっこり・じんわり大賞に応募し、「君といた夏」で大賞を受賞。「さよならまでの7日間、ただ君を見ていた」に改題し、改稿を経て出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有
18
交差点で出会った幽霊、レイくんの「運命の人」になってしまった結夏。2人が過ごす運命の7日間、彼の過去や今の結夏の抱えるものなどが絡み合い、先が気になって一気に読み終えてしまった。後半、思わず涙がにじむ。人も幽霊も、一人では何もできない。周りに少しずつ力を借りることで、成し遂げられる思いがある。自分の中の思い込みも、人との関わりによって思いもよらない光へたどり着ける瞬間がある。家族、友達、恋人、生者死者の垣根を超え、人が人を思う、やさしい目線で読める7日間だった。プラス1日の出会いにまた涙。2024/11/10
遠宮にけ❤️nilce
2
この世になんらかの未練を残し幽霊となっていた青年レイ(仮)は、自分に関する記憶の全てを失っていた。レイの姿を見ることのできる寺の娘結夏は彼の記憶を取り戻すために奔走する。レイの過去を探る中で結夏自身の過去の傷や、解消できないまま良くない解釈をしてしまっていたこと、現実の見え方も変化していく。深く大切な人を思う気持ちが交錯し、涙を誘われます。2025/02/16
よあけ
1
表紙から青春恋愛小説だと思い込んでいたけど、もっと大きく広い愛のお話でした。 ほっこりじんわり大賞受賞作ということですが、じんわりどころではなく大泣きするお話。 脇を固めるおじいたちや出てくる人たちの温かさも素敵だった。 切ないのに最後の終わり方がすごく眩しい。泣いて笑うことのできる作品2025/04/07