目次
第1章 「マイナンバーの呪い」とは何か
第2章 国民感情への過度な恐怖が、マイナンバーの呪いをかけた
第3章 マイナンバーの呪いが招く、さまざまな災い
第4章 甦れ、マイナンバー!呪いを解く呪文とは
第5章 マイナンバーについて考えることは、この国について考えることだ
番外編1 マイナンバーと「政府は信用できない」の真意
番外編2 「わたなべ」の「なべ」に気が狂う、日本のデジタル化を阻む文字コード問題
番外編3 マイナンバーカードに電子証明書が必要なわけ
番外編4 自治体現場が直面する最大の課題、あと3年(2025年度末)に迫る情報システムの標準化
番外編5 マイナンバー紐付けミス狂騒曲、初期トラブルか基本方針の歪みか
番外編6 マイナンバーの紐付け騒動は狂騒曲から場外乱闘へ
著者等紹介
榎並利博[エナミトシヒロ]
1981年東京大学文学部考古学科卒業、同年富士通株式会社に入社。2023年9月より一般社団法人自治体経営協議会代表理事。この間、法政大学・中央大学・新潟大学の各非常勤講師、早稲田大学公共政策研究所の客員研究員、社会情報大学院大学の教授を兼務。マイナンバー、電子政府・電子自治体、地域活性化に関する著書・論文や講演等多数。現職:行政システム株式会社行政システム総研顧問。一般社団法人自治体経営協議会代表理事。蓼科情報株式会社管理部主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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茶幸才斎
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電子自治体から自治体DXに名は変じても、社会のデジタル化への歩みは鈍い。その一因は、デジタル社会の基盤となるべきマイナンバーが、過去の共通番号制度導入の試みを経て世間に蔓延した「番号は秘密」という呪いから、おおっぴらな活用が忌避され、マイナンバーカードの署名用電子証明書にすら使われず、個人を一意に特定する本来機能を発揮しきれていない点にある、と悲痛な叫びをあげている本。とはいえ、マイナンバーは番号それ自体が法的に特定個人情報と定義されている。実体のない呪いは、にわかには突き崩せない法律の鎧をまとっている。2024/07/25