内容説明
前漢時代、旅芸人の子供であった李延年は国を幾度も脅かしてきた匈奴に挑む武帝に憧れを抱く。そして、己の貧しく過酷な境遇から弟妹を逃がすために、自ら宦官となり後宮に入った。身一つしか持たぬ彼はその生来の美貌、詩と舞の才で帝の目に留まることに成功する。帝は延年の不思議な魅力に惹かれ、延年もまた何物にも脅かされない強さを持つ武帝を慕っていたが、二人の想いが重なることはなかった。それでも、延年は周囲からは武帝の寵臣と見なされ嫉妬により害され、舞えなくなる。もう武帝を楽しませることはできなくなったと思い込んだ彼は、やむなく自分の代わりとして妹を武帝に紹介し、彼女は帝の寵愛を受けるようになるが―!?
著者等紹介
Tempp[TEMPP]
第7回歴史・時代小説大賞にて『恒久の月』が奨励賞を受賞。同作を長編化して出版デビューに至る。異世界と明治時代を含めた近現代を中心にブロマンス気味なバディもののホラー、ファンタジー、ミステリ等をWEBで書いています(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フキノトウ
12
(辛口ご容赦)中華ドラマは大好きだけれど、読みなれない漢字が多く(国の名前など)苦戦した。受けは辛い境遇からか、膜を張ったよう状態。言葉の受け答えでどんなに攻めが言葉を尽くしても虚しさばかりが残るばかり。受け視点攻め視点でお話が繰り返されたり、妙に独白が長く逆に共感しづらかった。受けと風との会話で語られる後半は強引。風とは何だったのでしょう。好きな題材だったので残念。2024/12/24
ほー
2
私的にやや読みづらかったです。重厚な物語で、描写自体も結構好きですが、いまいち物語が入ってこなかった…流れは分かりますが、結局どんな話だったっけ?!って、説明ができず……300ページも超える厚い一冊だが、同じことを受けと攻め視点で結構なページをかけて描写される。どっちの視点も読めて、描写は好きだが物語は進まない。途中から迷走し始めたみたいに流れが変わり、あまりに突然すぎでついていけず、何より重要なキャラの名前の誤変換が一気に増えてますます読みづらくて…途中で諦めました。2024/09/13
suisei214
1
中華ドラマが好きなので好きな題材かと思いあらすじで買い しかしながら最後まで愛がわからず受けはかわいそうなまま それがいいのかな 再読はしないかなと2025/05/29