内容説明
晩年とは何歳からなのか?執筆当時70歳半ばだった著者は、晩年の生き方を考え始める。輝かしい晩年のために必要なのは、自立して生きること、積極的に老後を生きること、分相応に暮らすこと、孤独と上手に付き合うこと。豊富な経験に裏打ちされた言葉から、晩年を自分にとって輝くものにするための人生の過ごし方が見えてきます。カプリ島で出会ったスパイの話、サハラ砂漠横断など、豊富なエピソードを交えながら、美しい生き方を考えるエッセイ集。
目次
賢人
砂漠の快適生活
「分相応」の美
人生の薄日
たった一度の後始末
名誉より金
元美女・元々美女
太宰の味のする水
カプリ島にて
笑う仏たち
くれない族
平々凡々の紆余曲折
掘り出されたままの原石
黙して死ぬことの意味
失恋を語るホセ
はるかにそれを見て喜びの声をあげ
檻に入りたがるライオン
お爺さんの柴刈、お婆さんの洗濯
「愛の学校」
碑文は祈る
青春の記憶
単純労働の重い意味
「特注の盃と酒」
正直など何ほどの美徳か
『愚か者から得る教訓』
木陰で荷物を下ろすとき
自立と自律
壮大な矛盾に満ちた地球
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年、東京生まれ。聖心女子大学英文科卒業。在学中から同人誌で執筆を始め、1954年、『遠来の客たち』が芥川賞候補となり文壇デビュー。多彩な文筆活動に加え、社会活動にも精力的に取り組む。1979年、ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章受章。2003年に文化功労者。1972年から2012年まで、海外邦人宣教者活動援助後援会代表。1995年から2005年まで日本財団会長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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