内容説明
“倫理”論文を執筆し、宗教社会学的歴史家として歩み始めた時期のヴェーバーの歴史認識にかんする思索を興味深い謎解きを交えて系統的に分析。論文発表直後に論文の問題点を自己分析していたヴェーバーの新見地を掘り起こし、研究史の盲点を指摘。ヴェーバーの「意図」の動態を踏まえた精確な“倫理”論文像の再構築を提起し、展望する。
目次
第1章 考察の出発点:“倫理”原論文をめぐる小さな疑問の深まる謎
第2章 問題開示の焦点:“倫理”原論文の“予定説”の論述とは…?
第3章 模索と実験が交錯する“倫理”原論文―経過観察の必要性
第4章 系統的方法論の開発に挑むヴェーバー―“クニース批判”の解読
第5章 ヴェーバーの着地点と想定外の「岐路」
第6章 “クニース批判”後篇が「黙示」する「予定説」論述の自己評価
第7章 “クニース批判”後篇の結論の「射程距離」を展望する
著者等紹介
藤村俊郎[フジムラトシロウ]
1935年東京生れ、戦争で岡山県に疎開。2001‐04年放送大学福島学習センター長。在職中、中国近現代経済史・中国経済論を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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