内容説明
恋に恋する伯爵令嬢ソフィアは、社交界で羨望の的であるセドリック夫婦に憧れていた。数年後、セドリックの妻が亡くなり、後妻を探していると聞いたソフィアは、両親に彼との結婚を勧められる。セドリックに前妻を「一生忘れることはできない」と言われるが、前妻を大切にしていた彼となら、互いに愛情がなくても信頼で結びつく夫婦になれると思い、彼の後妻に入る。妻として大切にされ、穏やかな日々に幸せを感じていたある日、妊娠が判明。喜びを胸に報告に向かうが、前妻を想い涙する夫を見てしまう。その姿を見てはじめて、ソフィアは夫を愛してしまったことに気付く。一生愛されないと痛感したソフィアは、そばにいるのが辛くなり…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラナンキュラス
32
再読。愛するということがよくわかっていないうちに結婚してしまったヒロインと、前妻に気持ちが残りつつもヒロインに惹かれていく自分に困惑するヒーローのすれ違いを堪能。2024/05/31
starly
10
亡くなった妻を愛していて忘れられないままでいるセドリック。後妻となったソフィア。とても複雑な心情であるもののどちらも前妻に対する印象が好印象な為にドロドロな心情にならずにすむ。どちらかと言うと愛したいのに素直になってもいいのかと葛藤があり苦しんでるような印象。どちらかが死後した後の再恋愛は非常に辛いであろう。2024/12/23