出版社内容情報
工藤 堅太郎[クドウ ケンタロウ]
著・文・その他
内容説明
大塩平八郎の乱で生存が不明だった格之進が、隠密廻り同心の亮之介とそっくりだったら…、そんな想像から生まれた物語。命を吹き込まれた登場人物たちの躍動感と息もつかせぬ展開に、いつしか筆者の創造した迫力ある世界に引き込まれていく。芸歴60年の役者、工藤堅太郎が描いた痛快時代小説!
著者等紹介
工藤堅太郎[クドウケンタロウ]
神奈川県横浜市出身、俳優座附属俳優養成所11期卒業。1962年、大映撮影所と契約。TVドラマ「夕日と拳銃」で主役デビュー。その後「風と樹と空と」「日本任侠伝・灰神楽三太郎」「土曜日の虎」「五番目の刑事」「ご存知遠山の金さん」「ミラーマン」など、映画では『柳生一族の陰謀』『戦国自衛隊』など、時代物・現代物ジャンルを問わず何百本と出演。芸歴60年を越す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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海猫
58
同心・真壁亮之介が、大塩平八郎の息子・格之進と瓜二つだったことから始まる隠密捜査。著者はベテランの役者の方ながら著作は初めて読む。チャンバラは当然あるが要所要所を押さえる感じで必要最低限。むしろ亮之介が格之進と似ているだけの別人なのがバレるかバレないかのサスペンスで引っ張られる。敵の懐に潜入し、江戸を揺るがす陰謀を突き止め、阻止するという流れはスパイ・アクション的である。あとがきを読むと時代劇映画や時代小説語りとともに007が大好きという趣旨があって、大いに納得した。シリーズ2作目があるので読んでみたい。2025/06/29