内容説明
じーさんは出かけたらかならず、ボクのすきな豆苗をかってきてくれた。ボクはしあわせだった。自分の人生を全うしたひとは、大事なひとにまたあえる。第8回絵本出版賞最優秀賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
68
じーさんと老鳥ぴーぽっぽの二人暮らしの日々は、じーさんの入院で終わりをつげる。人も、小さな鳥も、その命を全うすることはかっこいいことなのだと思わせてくれた。人と鳥では寿命は違うし、同じ人間でも長かったり短かったりはある。でも命の終わりがその人の生の終わり。みんなかっこいい。じーさんの娘のけいこさんの手のひらで命を終えるとき、「よく頑張ったねぇ」と褒めてもらったぴーぽっぽ。けいこさんは著者の奥様とのこと。「死」をあたたかく描いたお話だった。2024/08/21
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
40
鳥とじいさんの触れ合いの話かと思ったら、内容に少しホロリとしました。9月30日に飼っていたオカメインコのピッピがお星様になりました。最近、止まり木で寝てる事が多くなったなぁーと思ったら、朝は動いていたけれど、昼前に気付いたら籠の下で横たわり亡くなっていた。帰宅したら鳴いて呼んでくれた元気な声が聞けないなんて悲しいけれど、いっぱい思い出をありがとう。2023/10/02
鴨ミール
32
次の読み聞かせ用の絵本を探していて見つけた。分量的にも丁度いいかな?と思ったけど、グッときて泣けてしまうので、やっぱり読めない。生き物を飼っていた人はわかると思う。あとがきがいい。泣かずに読めたら小学校高学年くらいから。2023/12/24
anne@灯れ松明の火
22
『きいろとしろ』に、「前作『じーさんとぴーぽっぽ』のもう一つの別のお話(アナザー・ストーリー)」とあったので、気になり予約。桜文鳥のぴーぽっぽは、じーさんとふたり暮らし。かわいがってもらい、幸せに暮らしていた。でも、じーさんが入院することになり、娘のけーこに引き取られる。けーこの家には、黄色と白の鳥がいた。これが『きいろとしろ』の主人公。新しい環境になじみながらも、じいさんのことを忘れず、慕い続ける姿が健気。寿命や死を優しい形で伝えてくれる良作。第8 回絵本出版賞大人向け絵本部門・最優秀賞受賞。2023/07/03
anne@灯れ松明の火
20
シリーズ1。読み聞かせの相棒が、SNSで小亀さんとつながり、Tシャツを購入。おまけに、沢山のグッズを送ってくださったそうで、私にもお福分けしてくれた。そこで、ぴーぽっぽシリーズの過去の感想を、SNSにまとめたところ、小亀さんからコメントをいただいた。3作目の「かごそと」の最終ページの絵は、この「じーさんとぴーぽっぽ」の最初の扉絵に繋がっているそうだ。あ、ホントだ! 「どれから読んでも話が繋がるといいなと思っていた」とのこと。人、鳥の寿命、死を、こんなに優しく描いた作品はなかなかない。多くの人に読んでほしい2024/10/20