内容説明
「人は、正しさの中でしか生きられない」古き教えが揺らぎ虚無の蔓延る古代インド。生きることの苦を悟り人々の救済を目指したガウタマ・シッダールタ=仏陀の大願と挫折を誕生から入滅まで描く長編歴史小説。
著者等紹介
渡邊亮[ワタナベリョウ]
1974年生まれ。同志社大学法学部法律学科卒業。2006年と2013年にインド・ネパールに渡り仏陀の生誕から入滅までゆかりの地を訪れる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えも
23
シッダールタの一生が小説に。しかしこれは偉人の伝記ではなく、ましてや仏教の教説本でもない▼一人の誠実な男の一生を描いた、大河小説の傑作として、時に喝采を叫び、時に怒りに震え、時に哀しみの涙を流しながら、長い時間をかけて(その間に春樹や芥川賞作品まで読んだりして笑)ようやく読み終えました▼これは確実に、今年のベスト10に入りますね。2023/07/25
shiggy
2
読み応えのあるボリューム。仏陀の一生をとても読みやすくまとめていて、非常に面白かった。長い話ではあったけれど、手塚治虫版ブッダとは違った魅力に溢れた作品。漫画とは違って、細部まで行き届いた仏陀の物語だった。紀元前500年の時代とは思えないぐらいに、生き生きと描いているとても優れた小説でした。2025/02/08