内容説明
「僕って何だろう?」ぼくの作家としての出発点はロシアの少年の独白にある。
目次
第1章 ぼくの高校時代(一九六四年の入学式;ぼくの「はつ恋」;文学を語り合える友人 ほか)
第2章 道を見失ったことなど(道を見失ったこと;学ぶことの楽しみと不安;自分が自分でない感じ ほか)
第3章 苦節十年の日々(早稲田の学生となる;小説家を目指しての試行錯誤;ままごとのような日常生活 ほか)
著者等紹介
三田誠広[ミタマサヒロ]
1948年大阪生まれ。早稲田大学文学部卒。77年『僕って何』で芥川賞受賞。日本文藝家協会副理事長。武蔵野大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紅
4
70歳を超えた三田さんが高校時代〜デビューぐらいまでの思い出を書いたエッセイ。正直、少々読みづらかった。話があちらこちらに飛んでいったら話題が重複していたり。3回に分けて雑誌に掲載されたもののようなので、その影響?『僕って何』が好きなので、学生運動の思い出が読めたのは良かった。2021/11/18
田中峰和
4
後に京セラに買収されたコピーの三田工業の御曹司、ボンボンかと思っていたが、幼い頃は町工場程度の規模だったらしい。高校時代に不登校で1年休学という経験。引きこもりではなく思索と読書のためだった。18歳で文壇デビューを果たすが、その後芥川賞受賞までに10年の歳月を要した。サラリーマン生活と子育てに忙殺され、小説家の夢を忘れかけていた時に、声をかけてきたのは、やはり高校時代世話になった編集者だった。学生運動で級友が亡くなったり、当時は高偏差値の高校生は早熟だった。中学生で世界文学全集を読みつくしていたのも凄い。2021/10/04
M_isa
1
自身の死を身近に感じ始めた時、書き残したテーマがあると思い立ち書かれた本。今の世では考えられない学生時代が記されているが、ページをめくりながらふと、自分はここまで真っ直ぐに生きてきただろうかと考えさせられた。好きなことに没頭してみるのも悪くない。限りある人生だからこそ、"夢"を持って生きていきたいものである。2021/10/04
クリフトン
0
名作の続編をかく それを使命のようにも思うこと 少し不思議…でも よくよく考えてみれば どの作家のどの小説も何某かの続編なのかもしれない そして最後に描かかれるのは もう続編はないかもしれないその人生のふりかえり なのだろうのか 2023/12/14
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