内容説明
仏教哲学を専門とし、老子を始めとする東洋哲学にも精通する、森上逍遙氏待望の新刊です。量子力学と人間の法則が一致している点を世界で初めて指摘〈言語次元〉という世界初の新しい概念を提示している仏教が説く悟りについて物理学との相関性を分析時間論について、仏教が説く三世実有法体恒有と二次元的に枝別れしていく世界を解説還元的唯物論者へのアンチテーゼが一つのテーマとして貫かれている。この世界はたった四つの力とたった二種類の素粒子とで出来ている、という驚くべき、余りに単純な物理原理。さらに、この素粒子は、生滅を繰り返し、粒子かと思うと波の性質を持つという、不可思議な存在であることが分かってきました。 アインシュタイン、ボーア、シュレーディンガーなど、量子物理学の旗手たちが明らかとした、宇宙のあらゆるものを貫くこの法則を、本書では分かりやすく解説し、さらに、その法則が、この宇宙のあらゆる存在(生物も無生物も)を支配しているという意味を解き明かします。そして、私たち人類の意識が、この物理の普遍の法則といかに合致するかについても述べられています。 非常に大胆かつ、論理的な仮説であり、画期的な試みの書です。 そこから見えてくるのは、最新の物理学が明らかとしたこの宇宙の構造と、仏教哲学や老子など、先人たちの叡智が説く〈存在〉の真実との、驚くべき一致です。 本書はさらに、壮大な宇宙と人類の未来を語っています! また、画期的な試みとして、〈言語次元〉というまったく新しい概念について分析を試みています。人類の進化過程を、「言語」という観点から捉え直す知的な分析であり、究極の〈叡智言語〉の獲得の重要性を説いています。 宇宙の神秘性や未知の可能性への探究心と鋭敏な感受性を持つ人にとっては、非常に興味を惹かれ、目を開かされる内容に違いありません。なお、名前が、森神から森上に変わりましたので、どうぞご承知おきください。
目次
序章 「この世」は存在しない!
第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説(知識人の傲慢)
第二章 言語の次元(人類進化に介在する〈言語〉次元;叡智言語 タオとの邂逅)
第三章 ノーベル賞物理学者らのタオ観(アインシュタインの宗教観;湯川秀樹と老荘哲学)
第四章 宇宙の仕組みとタオ(人間原理;星屑から人は誕生した)
第五章 新たな「神」の構築(自律(スピン)する世界
輪廻―存在の証明)
第六章 悟り」の構造(宇宙と人類を支配する「重力」の意味;三世実有法体恒有)
第七章 老子のタオ
著者等紹介
森上逍遥[モリガミショウヨウ]
福岡生まれ。文筆家。思想家。中・高とミッションスクールに通い、キリスト教教育を通して西洋思想に親しむ。高校卒業後、しばらく精神の放浪にて見聞を広めた後、立正大学仏教学部入学。昭和54年度卒。卒論は『龍樹研究』で空観に於ける異蘊の解明を論じた。業界紙記者などを経て現在に到る。著書に『侘び然び幽玄のこころ』『人生は残酷である』(桜の花出版)。令和2年5月、森神逍遥より森上逍遥に改名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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