内容説明
松陰の後輩達が継いだ長州藩・明治国家は、隣国を侵略「属国」化、そして敗北、日本も「従属国」の道へ。幕末に堂々と独立を「大義」と謳った、横井小楠・中岡慎太郎の開国論を対置。そこに2つの世界大戦後、澎湃として起こった「民族自決権」の芽生えを見る。
目次
序章 毛利・徳川の決戦とその怨念
第1章 「未成の人」吉田松陰の悲劇と長州閥
第2章 幕府最後の九十年―開国圧力と幕政の転変
第3章 開国へ燃える蘭学者たち―なぜオランダか、この時代か
第4章 独立と開国の両立を探求―横井・中岡に見る「民族自決」の芽生え
第5章 近代日本の夜明けに起こった異様な大事件―神仏分離・廃仏毀釈が映し出す明治国家
終章 野辺に朽ちたもの―松陰「辞世の歌」と大和魂を考える
著者等紹介
牧俊太郎[マキシュンタロウ]
フリー・ライター。1941年、大阪市生まれ。府立寝屋川高校・大阪市立大学文学部2部卒業。大阪府職員・大阪民主新報編集長など歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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